アウトドアを楽しむ人が増えて人気が再燃しているキャンプ。この週末も家族でテントを張って楽しむ予定、という方も多いかもしれませんね。
そんなときに覚えておくと便利なロープワークを、厳選して7つご紹介します。
目次
便利なロープの結び方!
ロープワークというと登山家やクライマー、もしくは海のオトコのものというイメージがあるかもしれませんが、私たちの生活でも役立つことがたくさんあります。アウトドアやガーデニングはもちろん、家の中のちょっとした場面でも、覚えておくといろいろ使えて便利ですよ。
今回は下の動画で紹介している、知っておくと超役立つロープの結び方を7種類ご紹介します。まずは動画をご確認ください。
動画はこちら
結び方解説
動画で紹介していた結び方を、下記に画像と文章で解説しますので参考にしてみてください。
Square Knot 本結び
出典:YouTube
本結びは紐と紐を結んだり、1本の紐でモノを縛るときなどに使う結び方です。とてもポピュラーな結び方なので、生活の中で普通に使っている人も多いと思います。
結び方はとても簡単!
紐を交差させて片方の紐をもう一方の端の下にくぐらせ、端と端をもう一度交差させて1回目とは逆の向きにもう一度絡めたら、紐を引っ張って結び目を締めるだけ。
▼ まずは1回普通に結びます。
出典:YouTube
▼ 端をさっきのとは上下逆に結んで絞めれば完成!
出典:YouTube
この際、1回目2回目の結び方を同じにすると堅結びになってしまい、解くのが大変になるのでご注意ください。
本結びは結のも解くのも簡単なので、怪我をしたときの三角巾やものを包む風呂敷を縛るなど広い用途で使える便利な結び方です。
Clove Hitch 巻き結び
出典:YouTube
アウトドアにガーデニングに家庭のちょっとしたところにと、覚えておくと超便利な万能の結び方が巻き結びです。
ロープで輪を2つ作り、最初に作った輪を2つ目に作った輪の上に重ねます。その輪を対象物の太さに合わせて広げながら通し、紐の両側を引っ張ってギュッと締めます。
▼ 輪を2つ作って先に作った輪を上にして重ね
出典:YouTube
▼ 対象物に上から通してロープの端を引っ張ります
出典:YouTube
小物をまとめたりランタンを吊るしたり、薪や木切れなどを縛って運んだりとキャンプで出番が多いのはもちろん、雑誌や古新聞をまとめたりするのにも、しっかりと縛れるのでおすすめです。インク壺の口を結ぶのに使ったことから、別名インク・ノットとも呼ばれます。
Sheet Bend ひとえ繋ぎ
出典:YouTube
ひとえ繋ぎは太さの違うロープや湿ったロープを結ぶときに向いている方法です。太い方のロープを2つ折りにして左手で持ち、できた輪の中に細い方のロープを下から上に向けて通します。
通したロープを左手の人差し指に掛け、左手で持っている方のロープに巻きつけて、人差し指に掛けたロープを下に通し、両方のロープを引っ張って結び目を締めます。
▼ 下から通したロープを左手の人差し指に掛け
出典:YouTube
▼ そのロープを下に通して両方の端を引っ張ります
出典:YouTube
簡単に結べて解きたいときにはすぐに解けるので、知っておくとアウトドアやガーデニングなどで重宝します。
Bowline もやい
ロープワークの王道であり結びの王様と言われるもやい結びは、本来船を係留杭などにつないでおくための結び方。結び方が簡単で慣れれば素早く片手でも結べることから、緊急時にも役立ちます。
結び方ですが、まずロープを1回ねじって輪を作り、先端側でない方のロープを2つに折ってその輪に通します。さらに通した方の先端にできた輪にロープの先端を通し、折り返して先端側のロープ2本を握って先端ではない方のロープを引っ張り、先端側のロープで最初に作った輪を通り抜けるようにして締めます。
▼ 通した方の先端にできた輪にロープの先端を通して
▼ 最初に作った輪を通り抜けるようにロープを引っ張ります
正しく結べていれば、人の体重程度の荷重がかかってもびくともしない頑丈な結び方なのに解くのも簡単です。
Figure 8 loop 二重八の字結び
出典:YouTube
二重8の字結びは強度が高く信頼性が高いロープワークで、クライミングや登山に最も重要とされている結び方です。普段の生活ではあまり使うことはないかもしれませんが、重いものを吊り下げたり牽引したりするときに使えます。
ロープを2つ折りにしてロープの先端(山になっている方)を上から右に持っていき、そのまま下から左に持っていきます。8の字の状態ができたらロープの先端を8の字の上側の輪に、上から下に向けて通します。ロープの先端を引っ張って結び目を締めたら出来上がりです。
▼ 8の字の形になったら先端を上の輪に上通します
出典:YouTube
▼ ロープの先端を引っ張って結び目を締めます
出典:YouTube
Round Turn + Two 1/2 Hitchesふた回りふたむすび
出典:YouTube
ふた回りふたむすびはロープを他のものに結びつけるときに使う方法で、とにかくシンプルな結び方なのに解けない、セーリングやアウトドアで使われる結び方です。木と木の間にロープを張ってタオルなどを干したりするときなどは、抜群に便利です。
ロープを対象物に2回巻きつけて、短い方のロープの先端を長い方に結びます。しっかりと2回結ぶだけでおしまいです。
▼ 2回巻きつけて短い方のロープを結び
出典:YouTube
▼ 同じように2回結べば出来上がり!
出典:YouTube
こんなにすぐ出来るのに、勝手に解けることもなく、しかも解くときもラクなので、素早く撤収しなければならなくなってもイライラせずにすみますよ。
Taut-Line Hitch自在結び
出典:YouTube
張り綱結び(はりづなむすび)という別名があり、ロープのテンションを調節できるのが便利な結び方です。キャンプのときにテントの紐をもっときつくしたいとか、木にロープをピーンと張りたいなど、緩まないようにロープを張るときに使える方法で、トラックの積荷の固定などにも使います。ロープを対象物に引っ掛けたら1つ目の結び目を作ります。
ロープの先端を元になるロープの向こう側から手前側にまわし、輪の中を通して下に引っ張ります。次にその結び目の少し下に、もう一度同じ要領で結び目を作ります。この2つの結び目の距離で、ロープの張り具合を調整します。
▼ ロープの向こう側から手前側にまわし、輪の中を通して下に引っ張り
出典:YouTube
▼ 少し下に、もう一度同じ要領で結び目を作ります。
出典:YouTube
最後にその下にふた結びを作って固定したら完成です。ロープが緩まないように、ピーンと張りたいときはこの結び方がおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?名前は知らなくても、自然とやっていたという結び方もあったかもしれませんね。この他にもロープの便利な結び方は色々ありますので、興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。
不器用だからこんなの覚えていられないよ、という方でもとりあえず結びの名前だけでも覚えておくと、いざというときに動画を調べて真似しながらやってみることもできます。今は丁寧に結び方の説明をしてくれる動画がたくさんありますので、わかりやすいものを探してみるのもいいですね。
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出典:YouTube(How to Tie the Square Knot) / YouTube(How to tie a Clove Hitch) / YouTube(Sheet Bend Knot | How to tie a Sheet Bend Knot) / wikipedia.org / YouTube(Tying A Figure Eight Loop) / YouTube(Knot Tying: Round Turn With Two Half Hitches) / YouTube(Midshipman's Hitch Knot | How to Tie the Midshipman's Hitch)