
既婚女性の皆さん、ご自身のパートナーの事を何と呼んでいますか?家の中や二人きりの時はお互いに好きな呼び方で呼び合ってもいいですが、公の場ではそうはいかないですよね。
かといって、呼び方には「旦那」「夫」「主人」など多々あるため、これまでに一度は「どんな呼び方をすればいいのか?」迷ったことがあるのではないでしょうか。TPOによって使い方を分ける方もいらっしゃると思いますが、果たして適切な呼び方ができているのでしょうか。
今回は、既婚女性の皆さんが使うパートナーの呼び方について解説いたします。
目次
「旦那」「夫」「主人」それぞれの意味
「旦那」「夫」「主人」それぞれの意味を辞書で調べてみました。
旦那
1.ほどこし。布施。転じて、布施をする人。檀越 (だんおつ) 。檀家。
2.商家の奉公人などが男の主人を敬っていう語。
3.商人が男の得意客を、また役者や芸人が自分のひいき筋を敬っていう語。また一般に、金持ちや身分のある男性を敬っていう。
4.妻が夫をいう語。他家の夫をいう場合もある。
5.妾 (めかけ) の主人。パトロン。
粋のいい商人が男性客のことを「旦那!」と呼んだりするなど、配偶関係ではない場合にも使われる言葉であり、最も相手を敬う呼び方です。
夫
配偶者である男性。結婚している男女の、女性を「妻」というのに対し、男性をいう語。亭主。
婚姻届けなどの公的な書類で続柄を記入する時に使用する言葉であり、お互いの上下関係などにはとらわれない平等な関係を表す呼び方です。
主人
1.家の長。一家のぬし。また、店のぬし。あるじ。
2.自分の仕える人。雇い主など。
3.妻が他人に対して夫をさしていう語。
4.客を迎えてもてなす立場の人。
この言葉も配偶関係ではない相手にも使う表現です。自分を「支える人」「雇う人」などという意味を持つ言葉で、夫婦間で使う場合は一家の主であることを強調しパートナーを立てる意味合いがある呼び方です。
シーンに合った呼び方は?
それぞれシーンに適した呼び方があります。
旦那
一番気軽な呼び方のイメージがあり、友人同士の会話で使う方が多いと思います。カジュアルな印象がある「旦那」ですが、相手を敬う呼び方のため、実は一番丁寧な表現なんですよ。しかし、日本語では身内を敬う表現をしないというマナーがあります。例えば同じ勤務先の上司のことを「社長様」「部長様」などとは呼びませんよね。
このことから、公の場(特に年配者がいる場)では避けた方がいい呼び方です。「旦那」と呼ぶのは、ごく親しい知人友人間での会話だけにするのが無難でしょう。また第三者のパートナーのことを「旦那さん」と呼ぶことも問題ありません。
夫
公的機関に提出する書類の続柄には「夫」と記載するのが一般的です。「夫」という呼び名は記号のようなもので、パートナーと平等な関係を表す現代的な表現でもあります。
とてもシンプルで公の場にも適している呼び方なのですが、時として少し横柄な印象を与える恐れがあるため年配者や目上の方がいる場では使わない方が無難です。実際は対等な立場であったとしても、パートナーを立てることが必要な場面もあるからです。また、第三者のパートナーのことを「夫」と呼ぶことはありません。
主人
元々、上下関係や主従関係を表す言葉のため、パートナーを立てる表現です。現代的ではないという理由で一部の人からは避けられる言葉になっていますが、「夫」を丁寧にした呼び方のため一般的に使われている表現として定着しています。
このことから、目上の方や人柄を理解できていない相手と会話をする際には「主人」を使うのが無難です。また、第三者のパートナーのことを「ご主人」と呼ぶこともあります。
「旦那」と「主人」は、どちらも敬意を持った丁寧な呼び方ですが、親しい友人間のくだけた場で使うのは旦那、目上の方がいるかしこまった場で使うのは主人、という違いがあります。
呼び方にはそれぞれ心理的なものやお互いの関係性が関わっているかもしれませんが、会話をしている相手を不快にさせない表現で呼び分けるのが大人のマナーということですね。
・旦那:ごく親しい友人間
・夫 :公の場(目上の方や年配者がいる場合は控える)。パートナーのことを直接知らない知人友人間。会話相手の人柄が理解できていない電話やSNS等
・主人:目上の方や年配者がいる公の場。職場。会話相手の人柄が理解できていない電話やSNS等
なぜ「旦那」というようになったのか
「旦那」の呼び方には独特な語源があります。
「旦那」はサンスクリット語(古代インドの文学語)の「ダーナ」が語源です。「ダーナ」は「与える」「贈る」という意味を持つため、「旦那」は「お金をくれる人」「世話をしてくれる人」という意味で用いられるようになりました。この通りの使い方だとしたら、女性が男性に依存している関係性になりますね。カジュアルなイメージのある言葉ですが、語源を知ると驚きます。
しかし現代では親しみを持つ表現でもありますので、親しい友人間では語源を気にせずに使って大丈夫ですよ。
まとめ
旦那、夫、主人の呼び方には、それぞれ受け継がれてきた意味があることが分かりました。シーンに合わせた適切な呼び方を判断し周囲に好印象を与えることで、ワンランク上のステキな女性を目指しましょう。
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出典:dictionary.goo.ne.jp