
ピンク色で優雅に片足で立っているフラミンゴ、動物園などで一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
でもフラミンゴってなんであんな鮮やかなピンク色をしているのでしょうか。そして片足で立つなんてしんどくないのでしょうか。
ここでは、それらのフラミンゴの謎に迫っていきましょう。
目次
フラミンゴとは

フラミンゴは、長網フラミンゴ目フラミンゴ科の鳥です。
首と脚がとても長いのが特徴で、大きさはクチバシから足の先まで測ると1〜2mもあります。
体重は2.5kg〜3kg、そして何と言っても体の色がピンクもしくは赤というのが印象的で目を引く鳥です。
フラミンゴの色

フラミンゴの体は、なぜあんなにも鮮やかなピンク色なのか。
実はフラミンゴ、元々は白い羽の鳥です。
その白い体は、甲殻類やケイ藻類、藻類などに含まれる「カンタキサンチン」や「βカロチン」と呼ばれる赤い色素が含まれる餌を食べることによってピンク色に変化します。
野生のフラミンゴはもちろんのこと、動物園で飼育されているフラミンゴも、赤い色素を含む餌を与えないとだんだん白くなっていくのです。
では、なぜわざわざピンク色の体を維持しなければならないのか。
それは白い体だと、繁殖期にペアを組みづらいからだと言われています。
ある動物園では雄のフラミンゴが子育てに必死で色褪せてしまい、翌年の繁殖期にそれまでペアを組んでいたメスに見捨てられたなんていうエピソードもあるそうですよ。
なぜ片足立ちなのか?
フラミンゴの特徴の一つとして、片足立ちというのが挙げられます。
なんだか辛そうな立ち方ですが、なぜそのような立ち方をしているのでしょうか。
片足立ちは寒いから説
フラミンゴの足は、水に浸かっていることが多く、片足で立つことで体温が奪われるのを防いでいると言われています。
片足ずつの方が疲れない説
もう一つ有力なのが「片足ずつの方が疲れない」という説です。
これは我々にはピンとこないかもしれませんが、片足ずつ交互に立つことで、筋肉の疲労が軽減するからだと言われています。
片足の方がバランスいい説
ジョージア工科大学のヤング・ホイ・チャン、エモリー大学のレナ・ティンさんの論文によると、フラミンゴは片足で立っている方がバランスが取れるというのです。
その論文によると、重心の「ぶれ」が片足で立っているときが一番少なかったというのです。
つまり、フラミンゴにとって片足立ちが自然な立ち方になっているということですね。
他にも面白いフラミンゴの特徴

そのほかにもフラミンゴには面白い特徴があります。
まずは群れが大きいという点です。
大きい群れだと100万羽を超すとされています。確かに野生のフラミンゴを映像で見ると、多くのフラミンゴが写っています。
他の鳥類よりも大規模な群れで行動するのですね。
鳥なのにミルクで子育て
フラミンゴはオスとメスが協力しあって子育てするのですが、実は雄からもミルクが出るというのです。
とはいっても哺乳類のようにおっぱいからミルクが出るのではありません。
ひなの鳴き声を聞くと刺激を受け、食堂期間の一部「素嚢(そのう)」という場所からミルクが出るのだとか。
ちなみに、そのミルクの色も赤いのだとか。
オスメスの区別が見た目では分からない
動物は見た目でオスメスの区別がつきやすいものが多いですが、フラミンゴは外見上でオスメスの区別をつけるのが難しい鳥なのです。
どうしても区別が必要な場合は、遺伝子による鑑定が行われるそうですよ。
変なクチバシが特徴
フラミンゴのクチバシは、下に曲がった、くの字型です。
その構造は一般的な鳥とは逆で、下のクチバシが固定され、上のクチバシが蓋のような役割を果たしているのです。
長い首を水面につけたとき、曲がった先が水面と水平になるようにできています。
まとめ

体がピンク色をしているのが動物園などでも目を引くフラミンゴ。
目立つその色は、本来は白いのだとか。
しかし、甲殻類やケイ藻類、藻類を食していることでそれらの中に含まれる赤い色素が体内に取り込まれ、羽を赤くしているようです。