クリスマスやハロウィンなど、海外からきたイベントを上手に取り入れて楽しんでいる私たちですが、イースターについてはまだあまりよく知らないという人も多いでのはないでしょうか。
でもイースターはキリスト教ではクリスマスよりも大切にされる、とても重要な行事なんです。いったいイースターって、どんな意味を持つ日なのでしょうか!?
目次
イースターとは?
最近では東京ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンでも行われるようになってきたイースターイベント。でもそもそもイースターって、なんのお祭りなのでしょう?
日本語で言うと復活祭
イースターは日本語でいうと「復活祭」ということになります。
十字架に架けられて処刑されたイエス・キリストが、預言どおり3日後に復活したことをお祝いする記念日で、多くの教会では特別な礼拝がおこなれます。
キリスト教圏の家庭では家族でご馳走を食べたり、イースターならではの遊びをして過ごします。エッグハント(卵刈り)やエッグロール(卵転がし)という遊びがあり、アメリカのホワイトハウスでも敷地内でエッグロールなどの催しが行われるそうですよ。
いつ祝うもの?
クリスマスやハロウィンと違って、イースターは日にちが定められていません。お祝いをするのは「春分の日のあとの最初の満月から数えて次の日曜日」なので、毎年日にちが変わります。
これはもともと太陽暦にしたがって決められた祝日だからで、グレゴリオ暦を用いる西方教会と、ユリウス暦を用いる東方教会では日にちが違います。日曜日と決められているのは、イエス・キリストが復活したのが日曜日だったからです。
2020年以降のイースターの日
2020年のイースターは4月12日です。参考までに直近のイースターの日付も書いておきますね。
2020年 | 4月12日 |
2021年 | 4月4日 |
2022年 | 4月17日 |
2023年 | 4月9日 |
2024年 | 3月31日 |
2025年 | 4月20日 |
イースターの歴史・由来
イースターは女神の名前
イースター(Easter)は復活祭の英語での呼び方ですが、その由来はゲルマン神話の春の女神エオストレ(Eoster)や、春の月の名前であるエオストレモナト(Eostremonat)から来ていると言われています。イースターはイエス・キリストの復活を祝うとともに、春の訪れを喜ぶ日でもあり、それを象徴する春の女神のイメージと結びついて、Easterと呼ばれるようになったと考えられているんです。
ちなみにEasterと聞いて何か思い出しませんか?そう、Eastですよね。春の女神は太陽とともにやってくることから、太陽が昇る方角である東をEastと呼ぶようになったとも言われています。
またモアイ像で有名なイースター島の名前は、1722年にオランダ海軍がこの島を発見した日がイースターであったころから名付けられたのだそうです。
クリスマスより大事なイベント
イースターはキリスト教にとっては、最も大切なお祭りと位置づけられています。イエス・キリストの復活は数々の奇跡の中でも最大の奇跡とされて、それを祝うイースターはキリスト誕生のクリスマスよりも重要な日なんですね。
キリスト教が優勢とされる国では、イースターの翌日の月曜日もお休みだったり、ヨーロッパの主要な株式や債権市場はイースター前後の金曜日と月曜日には休場となるほど、キリスト教圏の人たちにとっては特別な行事とされています。
イースターといえば卵とうさぎ
イースターの時期になると店頭などで可愛らしい卵やうさぎを飾っているのを目にしますが、あれはイースターエッグやイースターバニーと呼ばれる、イースターのシンボルたちです。
クリスマスにはツリーを、ハロウィンにはかぼちゃを飾るように、イースターには卵とうさぎを飾ります。
イースターエッグ
イースターエッグは色や柄をつけて装飾したゆで卵で、本物のゆで卵で作ることもあれば、おもちゃやチョコレートの卵を飾ることもあります。
キリスト教では卵は生命のはじまりの象徴であり、死と復活を象徴するまさに生命のシンボルそのものです。ひよこが卵の殻を破って生まれてくる様子が、復活をとげたイエス・キリストの姿を想起させるということから、イースターのシンボルとなっています。
イースターバニー
うさぎは子どもをたくさん産むので、繁栄や豊穣の象徴とされています。まさにキリストの復活とともに春の訪れを祝うイースターには、うってつけのシンボルと考えられたんですね。
またヨーロッパの良い伝えに、イースターの日にうさぎがチョコレートで出来た卵を庭に運んでくる、というものがあります。イースターバニーは西方教会のみの習慣で、ドイツや英語圏ではうさぎを型どったチョコレートが作られるそうですよ。
日本でもイースターは定着する?
こんなふうにキリスト教を信仰する国ではとても大切なお祭りであるイースターですが、はたして日本でも定着して行くのでしょうか?
春になるとイースターの飾り付けで街が賑わうようにはなってきていますが、クリスマスのように各家庭でお祝いするまでは浸透していません。
ハロウィンは仮装して楽しむ人が増えるなど、だんだん知っている人も増えましたが、イースターに興味を持つ人は、まだ少ないというのが実情です。イースターは○月○日、というはっきりとした日にちも決まっていませんので、キリスト教徒以外の人たちに広まっていくのは難しいのかもしれませんね。
まとめ
春の明るい日差しの中、可愛らしい卵やうさぎの飾りは気持ちを明るくしてくれますよね。イースターが近づいたら、イースターエッグを手作りして楽しんでみてはいかがでしょうか。作り方もいろいろなところで紹介されていますので、インスタ映えする卵の飾りに挑戦してみるのもアリですね。