
「うつ伏せ」と「腹ばい」を実際にやってみると、その違いがよく分からなくなってしまいます。
そのため「うつ伏せと腹ばいは同じ」と考えている人が多いのかもしれませんが、実際には腹ばいとうつ伏せの意味は違うんです!
では、一体何がどう違うのでしょうか?ここでは、うつ伏せと腹ばいの違いを分かりやすくまとめてみましょう。
腹ばいとは?
まずは「腹ばい」の意味をまとめてみました。
・お腹を下向きにして寝そべること
・お腹を地につけて手足で動くこと
・お腹を下にして、起きている状態
・お腹を下にして、頭が上がった状態
うつ伏せとは?
そして「うつ伏せ」は、このような意味を指します。
・体を全部地面につけて下向きで寝そべること
・お腹を下にして、頭が下がった状態
・お中を下にして、寝ている状態
基本はほぼ同じだか少し違う
腹ばいとうつ伏せ、それぞれの意味をみてもいまいち違いが分からないかもしれません。
基本はほぼ同じですが、区別できる点が2つあります。
・頭を上げているかどうか?
・意識はあるかどうか?
という点です。
腹ばい
腹ばいは「腹を這う」と書き、お腹を地につけているものの、頭は上げた状態になります。
赤ちゃんが腹ばいする時には、頭が上がった状態になっていることからも、腹ばいは頭を上げていることが分かります。
また、腹ばいではお腹を地につけて手足で歩くので、意識がある状態です。つまり、起きている時は「腹ばい」と言うのです。
うつ伏せ
うつ伏せは「伏せる」状態になっているので、頭は下がった状態です。
腹ばいはお腹だけが地面についている状態ですが、うつ伏せは体全体が地面について下向きで寝そべっているイメージをすると分かりやすいでしょう。
また、うつ伏せは意識がない状態、つまり眠っている場合に使われることが多いです。意識がないので頭は上がらずに下がった状態になります。
どちらも赤ちゃんによく使う
腹ばいもうつ伏せも、どちらも赤ちゃんによく使う言葉です。大人が腹ばいになって動くということはあまりないですよね。
腹ばいは良いが、うつ伏せはNG
赤ちゃんの腹ばいはハイハイの前段階です。
腹ばいができるようになると、次第にお腹とお尻が上がり、ハイハイになっていきます。
赤ちゃんには腹ばいの時間が必要であるといわれており、腹ばいには絶壁予防や発達を促進させる効果もあるといわれています。
一方、うつ伏せも赤ちゃんが寝る姿勢として多いですが、うつ伏せ寝は乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症率が高くなるため、危険であるといわれています。
そのため、赤ちゃんにうつ伏せ寝は適していません。
寝返りをし始めた赤ちゃんは、寝返りをしてそのまま戻れずうつ伏せの状態になってしまうことが多いので、赤ちゃんが昼寝している時などはうつ伏せ寝になっていないかこまめに確認しましょう。
つまり、赤ちゃんを寝かせる時には、仰向けに寝かせるようにして、起きている時には腹ばいにさせて運動させるようにすると良いですね。
腹ばいとうつ伏せは同じような意味ですが、赤ちゃんにとってはうつ伏せは危険であり、腹ばいは積極的にした方がよい体勢になります。その違いをしっかりと理解しておく必要がありますね。
まとめ
腹ばいは「お腹を付けて手足を動かすこと」で、うつ伏せは「体を地につけて下向きで寝そべること」です。
腹ばいとうつ伏せは一見すると同じような動作ですが、実は違いがあります。頭を上げて、意識がある状態で行うのが「腹ばい」であり、頭を下げて、意識がない状態(寝ている状態)なのが「うつ伏せ」です。
腹ばいもうつ伏せも、赤ちゃんがよく行う動作であり、腹ばいは成長過程として積極的にさせたい動作になります。逆にうつ伏せ寝は、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まることから赤ちゃんにはうつ伏せ寝はさせないようにしましょう。