「にべもない」の「にべ」ってなに?その意外な由来をご紹介 | FUNDO 「にべもない」の「にべ」ってなに?その意外な由来をご紹介 – FUNDO

「にべもない」の「にべ」ってなに?その意外な由来をご紹介

2020.6.2


日本語には正しい使い方が難しい言葉も多く、中にはその意味すらわかりにくいものも存在していますよね。

そのひとつが「にべもない」という言葉ではないでしょうか?

そもそも「にべ」が何のことなのかも分からないので、正しい使い方が非常にわかりにくいと思います。

そこで今回は、「にべもない」の意味や正しい使い方などを調べてみました。

「にべもない」とは


「にべもない」という言葉を普段の会話であまり使うことはないと思いますが、文章表現などではたまに使われることもあります。

まずは「にべもない」とはどのような意味があるのか、まとめてみたいと思います。

「にべもない」の意味


「にべもない」とは、「そっけない」「愛想がない」という意味を持つ言葉となっています。

すでに死語だと言えるかもしれませんが、ツンデレのツンの部分のような感覚です。

単純にクールな人を指す言葉としても使えるのですが、どちらかというと良いニュアンスよりも悪いニュアンスが込められた言葉となっています。

「にべもない」の例文


・「打ち上げに誘ったんだけど、彼にはにべもなく断られたよ」
・「興味がわかなかったのでにべもない返事をした」

このように「にべもない」には冷たそうな印象を与えることが多く、クールを通り越して不機嫌な人や不愛想な人を指す言葉に近いかもしれません。



「にべもない」の由来


そもそも「にべもない」の語源は何でしょうか?

ここからは「にべもない」という謎の響きを持つ言葉の由来についてご紹介します。

由来は魚の名前から


「にべもない」の「にべ」とは、スズキ目ニベ科の魚のことです。

その昔、ニベの浮袋から粘着力の高い接着剤が作られていました。ニベは強い粘性を持つ魚だったこともあって、当時は接着剤として重宝されていたのです。

そのことから、ニベそのものが「粘り気が強い」という印象となり、それが「執着心が強い」という印象へと変化していったといわれています。

そして、その否定形となるのが「にべもない」です。

つまり、「強い執着心」という意味で生まれた「にべ」の反対語として、「執着心が弱い=そっけない」という意味で使われるようになったのです。

「にべがある」という言葉は存在しない


執着心が強いことを「にべがある」という言い方をするのかというとそうではありません。

現在は「にべ」単体で執着心をあらわす言葉としては使われていません。否定形の「にべがない」だけが現在まで残っています。

「にべもない」の類義語


この項目では、「にべもない」の類義語をまとめてみました。

にべもないの強調表現「にべもしゃしゃりもない」


「にべもしゃしゃりもない」とは、「にべもない」をより一層強めた言い方です。

ちなみに「しゃしゃり」とはシャリシャリしている状態の他、さっぱりしている状態のことを指します。

つまり、粘り気もなければさっぱりもしていないものを指すのが、「にべもしゃしゃりもない」という言葉なのです。

味もそっけもないの意味と同義で、主に食べ物に使われることが多いものの、ぼんやりしてはっきりとしない状態そのものを指す言葉としても使われることがあります。

けんもほろろ


「けんもほろろ」とは、人の頼みや相談を不愛想に拒否することを意味します。

人の悩み事や困り事に対して無関心で、感情のない様子を表す際に使われる言葉です。

ちなみに「けん」という言葉自体がそっけなさを表しており、「ほろろ」はキジの鳴き声などが由来となっているのだとか。

つっけんどん


「つっけんどん」は、棘のある物言いや振舞いをすることを意味します。

乱暴な扱いをする人そのものを表す他、その行為を表すこともあります。

「あの人はつっけんどんな人だなぁ」というように、性格を表す意味でも使われることが多いですね。

目もくれない


「目もくれない」は、微々たる関心すら示さないという意味を持つ言葉です。

完全に見向きもしない様子を表している言葉であり、視線すらも向けてくれない状態を表します。

興味を持たない、もしくは無視するという意味もあるので、良い意味で使われません。むしろ悪い意味です。

眼中にない


「眼中にない」は、関心を持たない様子のことです。

興味がないというよりも視界に入っていないので、そもそも相手にする必要がないというようなニュアンスがあります。

歯牙にもかけない


「歯牙にもかけない」は、問題にしないことを意味します。

何かに対して噛みついて反応するのではなく、それを問題とすら考えずにまったく相手にしていない様子を示す言葉です。

取り付く島がない


「取り付く島がない」は、相手がどんどん話を進めるために、きっかけが見つからない状態のことを意味します。

もともとは航海に出たものの、近くに立ち寄れそうな島が一向にない状態のことを意味する言葉です。

そのため、どうにもならない八方塞がりのような状態とも似ていますね。

よく「取り付く暇もない」と勘違いしている人がいますが、これは誤用なので注意してください。

木で鼻をくくる


「木で鼻をくくる」とは、応対が雑で冷淡にあしらうことです。

若干、相手を小馬鹿にしたニュアンスが含まれているのがこの言葉の特徴となっています。

もともとは「木で鼻をこくる」という言葉なのですが、誤用されたものが世間一般に広まったと言われています。

まとめ


日本語は本当に難しい表現が多く、中にはその言葉の意味すらわからないことも多いです。「にべもない」はその言葉のひとつですよね!

「ニベ」という魚からかつて作られていた接着剤から転じて執着心が強いことを表す言葉になり、そこから派生して否定形の言葉として「愛想が無い・そっけない」という意味で使われるようになりました。

現在はにべ単体で使われることがないので、使い方や意味が非常にわかりにくくなっていますね。
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