チーター、ヒョウ、ジャガー、ピューマの違いは何?姿や身体能力など生態の違いとは!?

チーター、ヒョウ、ジャガー、ピューマはネコ科の動物です。
いずれも大型肉食動物として生態系の頂点に君臨しています。

しかし、全種とも姿がなんとなく似ているので、違いが正直わかりにくいですよね!

そこでここでは、それぞれネコ科の動物たちについて、見た目や身体能力、生態などの違いについて見ていきましょう。

大きさや外見の違い

 

違いを知るうえで一番最初にあがるのは、やはり見た目やその大きさですよね。
チーター、ヒョウ、ジャガー、ピューマがそれぞれどのような見た目の特徴があるのか、その体格と共にまとめてみました。

チーター

 

チーターの体長は約110cm~150cmほどで、体重は約35kg~72kgほどの動物です。
体格がスリムなのが特徴で、ネコ科動物の中でも手足が細長いのが特徴となっています。

体の模様は斑点のみで、これは狩りの時に自分の身を獲物に気付きにくくするためのカモフラージュ効果があるとされています。

ヒョウ

 

ヒョウの体長は120cm~190cmほどで、体重が約30kg~90kgほどとなっています。
筋肉質で引き締まった体格をしています。

模様はいわゆるヒョウ柄です。
この模様ははただの斑点ではなく、よく見ると輪状なっています。
ヒョウ柄もまたカモフラージュとしての役割があります。

ジャガー

 

ジャガーの体長は約120cm~185cmほどで、体重は約45kg~158kgほどです。
体格が強靭でどっしりとした体幹を持っています。
他の3種に比べても大きな体格をしている他、脚が短めです。

模様はヒョウ柄に似ていますが実は違い、輪状も模様の中に斑点が混ざっています。
小さめの輪状模様の場合、中の斑点が占める割合が大きすぎて大きな黒斑になっていることもあります。

ピューマ

 

ピューマの体長は95cm~150cmほどで、体重は25kg~80kgほどとなっています。
太い首と鍛え抜かれた上半身、しなやかな下半身を持っています。

他の3種と違い、体に模様がないのも特徴で、雌のライオンに似た外見をしています。

しかし、模様がないというのは成獣に限った話。
他の動物に襲われる危険性の高い幼獣の間は、カモフラージュ効果のある黒っぽい斑点模様があります。

生息地の違い

 

チーター、ヒョウ、ジャガー、ピューマはみな同じネコ科の動物ですが、生息地がそれぞれ違います。
ここからは、それぞれの動物が生息している地域について見ていきましょう。

チーター

チーターはアフリカ大陸の他、イランなど中東の一部地域にも分布しており、サバンナや半砂漠地帯に生息しています。

ヒョウ

ヒョウは、アフリカ大陸のサハラ砂漠以南以外にもアラビア半島やインド、東南アジアに中国にかけてと広範囲に分布しています。

主にサバンナや熱帯雨林、半砂漠などに生息しています。
低地だけでなく、標高5,000mほどの山にも生息するものもいる、適応脳能力の高い動物です。

ジャガー

ジャガーは中米や南米に分布していて、主にジャングルに生息しています。
かつてはアメリカにも群れが存在していたとされています。

ピューマ

ピューマはカナダ北部から南米チリまでの幅広い環境に適応しており、森林や高山だけではなく半砂漠などにも生息しています。

身体能力の違い

 

ネコ科の動物は、とても身体能力が高いことでも知られています。
そのため、これらの動物を語る上でこの話題は避けられません。

ここからは、そんな身体能力の違いについて見ていきましょう。

チーター

チーターは獲物を追跡する時、2秒で時速72kmに達するといわれるスピードスターです。

1965年にケニアで行われた測定では、約200mを約7秒で走行したチーターが記録されています。
これは時速に換算すると約104kmに相当するのだとか!

ボツワナのサバンナでは、平均して時速54kmほどで走行するという報告例があるなど、普段から自動車並の速度で走れることが分かっています。

ヒョウ

ヒョウは木登りや泳ぎもうまく、運動能力に優れていて非常に敏捷な動きをすることができる動物です。
特に樹上に持ち上げる力が強いといわれており、自分より体格の大きな鹿などの獲物を樹上まで運ぶこともあるそうです。

獲物を狙う際には、時速60kmに達するだけでなく跳躍力も抜群なので、一気に勝負を仕掛けることもあるのだとか。
9m先の餌に飛びついたという報告もあるうえ、2.5mくらいの高さなら余裕で跳び越えてしまうほどの身体能力も持っています。

顎の力も強くて約80kgほどあるようです。
自分の体重よりも重いシカなども、強靭な顎で咥えたまま木に登ることもできるほどです。

ジャガー

ジャガーはどんな獲物も噛み砕く、強靭な顎を持っています。
カメやリクガメの甲羅を軽々と噛み砕き、大型のウミガメでも頸部に噛みついて仕留めることができるほど顎に力があります。

他のネコ科動物は、獲物の喉に噛みついて窒息死させるのが基本的な狩りの仕方ですが、ジャガーは頸部を噛み砕いて捕食します。

ピューマ

ピューマはネコ科動物の中でも特に眼球が大きく、視力が優れていると考えられています。
数百mほど離れた場所からでも獲物を見つけられるとされています。

また、跳躍力にも優れた動物で、4m~5mほどある高さの木の枝まで垂直に跳び上がることができるといわれています。
バネのような身体能力の高さもあり、瞬発力に優れているため、狩りが得意な動物です。

それぞれの生態

 

それぞれの生態からも違いを見ていきましょう。

チーター

チーターは基本的に昼行性で単独にて生活するのですが、母親や兄弟などと小規模な群れを形成することもあります。
オスは縄張りを形成し、群れを形成している場合は共同で縄張りを防衛するそうです。

一方で縄張りを形成せずに半ば放浪するオスもいて、縄張りを形成したり放浪したりの生活を繰り返す個体もいるようです。

ヒョウ

ヒョウは夜行性で、単独で生活します。
捕えた獲物で特に大型のものを樹上へ運び、数日にわたって食べたり保存したりすることもあります。

実は他の3種やライオンに比べると弱く、天敵が多い生き物です。
ライオンの他、ハイエナやヒヒに襲われることもあります。

餌を木の上に運んだりするのは、天敵が襲ってきにくい場所に逃げるためでもあるそうです。
しかし、樹上でも安全とは言えません。
猿の一種であるヒヒは、木に登ることができるので、樹上にいても襲われることがあります。

とはいえ、ヒョウもヒヒにやられっぱなしというわけではありません。
夜になりヒヒが寝ているところを襲い掛かることもあるそうです。
ヒョウとヒヒは互いが捕食対象であり、天敵という関係のようですね。

ジャガー

ジャガーも夜行性で、単独で生活する動物だといわれています。

主に地表で狩りを行いますが、カピバラやワニなど水中にいる獲物にも襲いかかります。
また、水中に潜んで獲物を待ち伏せ、水辺にいる獲物に水中から襲いかかることもあります。

相手からは見えないところから一気に獲物を捕らえるという、ダイナミックな狩りを行います。

ピューマ

ピューマは昼行性で、単独行動をしています。
倒した獲物を保存する習性があり、他の肉食動物に横取りされないように土や落ち葉や雪を上手に使って隠す習性を持っています。

こうして捕らえた獲物は数回に分けて食べることで、過酷な自然界を生き抜いているわけです。

また、ピューマはヒョウと同じく木登りをします。
ヒョウは天敵から逃げるために木に登ることがありますが、ピューマの場合は生態系の頂点に立っているため、幼獣や弱っている個体でもない限り襲われることはないそうです。

まとめ

チーター、ヒョウ、ジャガー、ピューマは似ていますが、よく見てみるとそれぞれに違いがあります。
斑点のチーターに、ヒョウ柄のヒョウ、まだら模様とヒョウ柄の混ざったジャガーに、模様のないピューマ、という外見の違いが一番わかりやすい見分け方なのではないでしょうか。

チーターは小規模な群れを作ることがあり、ジャガーは水中に潜み狩りを行うことがあるといった生態の違いもあります。

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