サッカー、野球、バスケットなどメジャースポーツ以外にも、世界にはたくさんのマイナースポーツが存在します。
その中でも特に注目したいのが、「チュックボール」です。チュックボールは見た目はハンドボールに似ていますが、妨害禁止の平和的スポーツです。
スポーツ人口も少ないので今から日本代表を目指すことだって夢ではありませんよ!ここではそんなチュックボールについてご紹介します。
目次
チュックボールとは?
チュックボールは、ハンドボールによく似ていて、弾力のあるネットにボールをシュートし合う競技です。
ボールをシュートして得点が入るのではなく、ネットから跳ね返ったボールをディフェンス側がダイレクトにキャッチしなければいけません。
そのため、ボールのキャッチに失敗すると、シュートしたチームに得点が入ります。
歴史
チュックボールは、1970年にスイスの生物学者ハーマン・ブラント博士が発表した論文「チームゲームの科学的批判」を具体化したスポーツとして生まれました。
翌年にはフランスで国際チュックボール協会が創設され、スイスで国際総会と国際大会が開催されています。
日本にチュックボールがやってきたのは1980年のこと。
翌1981年には日本チュックボール協会が創立され、日本選手団は国際大会においても上位の成績を誇っています。
基本ルール
チュックボールは、ワンネット制とツーネット制があり、ワンネットは1チーム6人、ツーネットは9人で試合を行います。
公認競技会の指定ではコートは40m×20mとされていますが、バスケットコートを用いてもOK。
コートは競技エリアと、ネットから半径3mの半円部分の立ち入り禁止エリアの2つに分かれます。
競技時間は15分の3ピリオドで、各ピリオド間に5分間の休憩が入ります。
先攻チームはスローインされたボールをパス3回以内でネットにシュートし、ネットに跳ね返ったボールをノーバウンドで相手選手がキャッチできなければ得点となります。
シュートの際に、シュートミスをした場合は相手側の得点となります。
ちなみにシュートミスは、以下の場合です。
・ネットに当たらなかった場合
・跳ね返ったボールが立ち入り禁止区域内に落ちた場合
・跳ね返ったボールがコート外に落ちた場合
・跳ね返ったボールがシュートした人に当たった場合
攻撃側はドリブルなどはなく、ボールを持った時点から3歩までは動くことができます。
妨害禁止の珍しいルール
チュックボールの最大の特徴といえば、「妨害禁止」ということでしょう。
妨害禁止というルールは、球技の中では非常に珍しいですよね。
ボールのパス、キャッチ、シュートの仕方など競技自体はハンドボールによく似ていますが、パスカットやシュートをカットする行為はすべて禁じられています。
つまり、激しい接触プレイが一切ない、ケガをしにくい安心のスポーツなのです。
また、チュックボールは攻撃や守備の際の妨害行為がまったくないため、シュートとキャッチの攻防が重要です。
シュート側は、守備側のポジションからキャッチできない方向を予測してシュートを狙います。
一方、守備側はリバウンドボールがどこにくるのか?シュート側はどこを狙ってボールを投げるのか?を予測しながら守備体系を整えます。
チュックボールは予測ゲームと言えますね。
試合を見ればわかる!
チュックボールは見慣れないスポーツですが、一度その試合を観戦すればすぐにルールを理解できるでしょう。
ルールはシンプルで分かりやすいので見ればすぐにわかりますよ。
試合風景
こちらの動画はチュックボールの試合風景です。妨害禁止なのにも関わらずも思った以上の迫力がありませんか?
シュート時は、ハンドボールと同じようにジャンプしながらシュートするのでアクロバティックで迫力満載です。
オリンピックも狙えるかも!?
チュックボールは、ヨーロッパを中心に人気を集めているスポーツです。ルールも簡単で、妨害禁止の安全な競技ですが、迫力ある試合は観客を魅了します。
競技人口世界で約50万人
チュックボールの競技人口は、世界で約50万人もいるそうです。日本の競技人口は1,000人程度とまだまだ少ないですが、これから増えていく可能性は高いですね。
オリンピック競技になるかも
現在はオリンピック競技ではないチュックボールですが、今後競技人口が増えればオリンピック種目になる可能性も大いにあるでしょう。
マイナースポーツの間に始めておけば、日本代表にもなりやすいですし、オリンピック出場も夢ではないかもしれませんよ。
まとめ
チュックボールはハンドボールに似た競技ですが、妨害禁止という珍しいルールの安心安全なスポーツです。
パスカットやシュートカットなどができないので、迫力がないのでは?と感じるかもしれませんが、そんなことはありません。観客も迫力ある試合に興奮すること間違いなし!
日本ではまだまだ競技人口が少ないマイナースポーツですが、マイナースポーツだからこそ世界を目指すこともできますよ。
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出典:Wikipedea(Tchoukball) / YouTube(Tchoukball: Euro 2010 Men's Best of) / flickr(©︎DavidSandoz)