「森羅万象」ってどういう意味?森は何が関係ある言葉なの? | FUNDO 「森羅万象」ってどういう意味?森は何が関係ある言葉なの? – FUNDO

「森羅万象」ってどういう意味?森は何が関係ある言葉なの?

2020.7.13


日常会話ではあまり聞くことはないですが、「森羅万象」という言葉を政治家たちが口にしているのを耳にしたことはありませんか?

壮大な言葉のような気はしますが、意味があまり浸透していないので、耳にしてもピンとこない言葉ですよね。

そこで、ここでは「森羅万象」という言葉の意味についてご紹介します。

森羅万象とは


森羅万象という言葉についての意味、そして「森羅」と「万象」それぞれの熟語の意味について解説します。

森羅万象の意味


森羅万象は「しんらばんしょう」と読みます。他にも「しんらばんぞう」「しんらまんぞう」と読むこともできます。

意味は、「この世界に存在するすべての物事や現象のこと」です。

地球だけではなく宇宙に存在するものも含め、すべてのものを意味する非常に大きな範囲をあらわす言葉ですね。

森羅の意味


森羅とは「樹木がどこまでも無数に広がる様子」を指す言葉です。

ずっと遠くまで樹木が生い茂っていて、地平線の果てまで続いているような果てしない様子を意味します。

万象の意味


万象とは、「形のあるものすべての物事や現象」を意味する言葉です。「万物」と言い換えることもできます。



森羅万象の類義語


森羅万象には、いくつか類義語があります。

有象無象


有象無象は本来、森羅万象と同じく「無形有形問わずこの世にあるあらゆるもの」を意味する言葉です。

この言葉は「取るに足らない、眼中に入れる必要のない大勢の人たち」という意味でも使われますが、これは転じて生まれた意味です。

森羅万象と同様の意味がありますが、その他大勢という意味で使われることはないので注意してくださいね。

また、有象無象は「有相無相」と表記することもあります。この「有相無相」には、大勢の人たちという意味はありません。

天地万物(天地万象)


天地万物や天地万象は、森羅万象と同じで「この世にあるすべての物事や現象のこと」を意味する言葉です。

「天地」は天や大空、宇宙そして大地のことであり、この世を意味します。「万物」は万象と同様で、あらゆるもののことを意味します。

諸事万端


諸事万端には「様々な事柄すべて」という意味があります。

「諸事」は多くのこと・様々なことを意味し、「万端」はすべての事柄・あらゆる手段を表す言葉となっています。つまり、たくさんの事柄をまとめた表現というわけですね。

準備万端という言葉のように、万端にはすべてが整っていることを意味することもあります。

一切合切


一切合切は、「何もかも残らずすべて」という意味の言葉です。

「一切」と「合切」ともに、「すべて・何もかも・ことごとく」という意味があります。

つまり、一切合切は「すべて」の意味のある語を並べることで強調表現した言葉ということになります。

森羅万象とは少しニュアンスが違ってくるのですが、それでも「すべて」という意味は共通していますね。

「森羅万象」は政治家が好む言葉?


森羅万象は日常会話で使うことはほとんどないと思いますが、政治家などの間で度々使われています。

もちろん、全ての政治家が使うというわけではなく、あくまでも使われることがあるということなので参考程度に読み進めてみてくださいね。

国会でもたびたび用いられる「森羅万象」


1947(昭和22)年5月以降の第1回国会からの本会議や委員会の会議録を閲覧することができるページが国立国会図書館ウェブサイト内にあります。

そのページが、国会会議録検索システム(https://kokkai.ndl.go.jp/#/)です。

ここで「森羅万象」と検索をかけると、2020(令和2)年6月30日時点で、該当会議録が225件、該当箇所は251と表示されます。

つまり、年3回ペースで誰かしらが「森羅万象」と発言していることになります。

事実、安倍晋三首相も「総理大臣なので森羅万象すべて担当している」と発言したことがあります。

これは「あらゆる物事」という意味で使っていると思われますが、森羅万象は宇宙のすべてのものを意味する言葉なので、正しい表現とは言えません。

他の国会内での森羅万象の使用例を見る限りでも、「あらゆる物事」という意味合いで使われています。

実際、森羅万象の意味を「あらゆる物事」と思われている人がいるかもしれませんが、本来の使われ方からはズレた用い方になります。

戦前はあまり政治家たちが使う言葉ではなかったそうですが、戦後から徐々に森羅万象という言葉を使うようになったといわれています。

豊臣秀吉も「森羅万象」を書面に用いていた


天正19年(1591年)、豊臣秀吉がインドのゴアの総督に送った、キリスト教布教の禁止を宣告する国書の一節で「森羅万象」という言葉を使っています。

それは「夫れ吾朝は神国也。神と言ふは心也。森羅万象一心を出ず」という一節の中です。

意味は、「そもそもわが国、日本は神国である。神の道は万物の根源をなすものである」になります。

森羅万象という言葉はもともと仏教用語と考えられているので、戦国時代に活躍した豊臣秀吉が「森羅万象」と文中で使っていることは何もおかしいことではありませんね。

しかし、昔の為政者も今の政治家も、特殊な単語を用いているというのは不思議なものですね。

まとめ


「森羅万象」という言葉は、「この世界に存在するすべての物事や現象」という実に壮大な意味のある言葉です。

もともとは仏教用語として生まれたと考えられています。

日常的に用いる言葉ではありませんが、コンスタントに国会内で使われることがあるようなので、国会中継を視聴する際にぜひ耳を澄ませてみてください。

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出典:国立国会図書館ウェブサイト
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