江戸時代の食事の一例を再現したらこうなった!玄米のボリュームが凄まじい

みなさんは江戸時代の食事と聞いて、どんな食事を思い浮かべるでしょうか?

なんとなく質素な食事であることをイメージされると思いますが、実際にはどうなのか気になるところですよね。

大学で講師をされているおうこうはん(@SUSHIwanghaofan)さんは、授業の一環として江戸時代の食事の一例を再現。その内容がTwitterで話題となっています!

玄米のボリュームが凄まじい

諸事情で江戸時代の食事を作る必要性があり、作ってみたというメニュー。玄米2合のボリュームがとにかく際立っています。

魚と汁物があるものの、そのほかは漬物など質素な構成。肉はありません。必然的に米が中心となりますね。

ちなみに玄米はさすがに1回では食べきれず、後日おにぎり等にして食べたそうです。

こちらが、残った玄米を消費していく日々の食生活の様子です。どれだけ量が多いのかを改めて思い知ります。

ちなみに、江戸時代と一言で言っても身分や地域によって食事内容は違います。おうこうはんさんは今回のメニューについて以下のように説明してくれました。

江戸時代は身分や地域による差が大きく、現代でいうところの「一般人の暮らし」というのは実際には存在しないかと思います。 
 
ただそうすると授業で何も説明ができなくなってしまうので、当時の状況についてわかりやすく示すモデルとして、とりあえず「尾張国の春日井郡に住む、貧困ではない自作農の20歳程度の長男の朝食もしくは夕食」を想定しつつ、アレンジを多めに加えました。

またメニュー作成にあたっては、石川啄木の「雨ニモマケズ」や山尾美香さんの「きょうも料理」などいくつかの文献を参考にして作成されたそうです。

当時のリアリティの反映は困難

一見すると忠実に当時の食事を再現されているように思えますが、おうこうはんさんは当時のリアリティの反映は困難だったと語っています。

当時のリアリティを反映させるのは無理でした。 
 
あの時代の食器を揃えるのは無理ですし、味噌も自作は大変です。 
 
なので、せめて一種のリアリティを示せるような例を出したかったという感じです。  
 
あと、本当は大根菜と大根を混ぜて、さらに雑穀も入れたかったんです。 
 
しかし、僕が一人で黙々とそれを2合分食べる風景を想像したら、とても辛いなと思って普通の玄米にしました。 
 
そのせいで、友人には「むしろ三河吉田藩の下級武士のメシだ」って言われちゃいましたが・・・。

なるほど・・・話されているようなことを全て反映していたら、よりいっそう忠実に再現できたということですね。

ただ、今回提示してくれたメニューを見るだけでも十分に当時の食事の雰囲気が伝わってきますよね。

現代に生まれてきて良かった

おうこうはんさんは授業の中で、「江戸時代の食卓から、どうやって現在の食卓に変化したか」という問いに答えを与える形で解説を進めているといいます。

そうなると、江戸時代の食事が今と全然違うメニューであることや毎日同じメニューを食べていることをまず知らしめることが大切です。

もし毎日同じメニューを食べるとしたら、何にする?」という質問を学生たちに投げかけると、「ラーメン」「ハンバーガーチェーンのセットメニュー」といった回答や「現代に生まれてきてよかった」という回答があったそうです。

確かにどんなに好物でも毎日食べるとなるときついものがありますし、食生活に恵まれた現代に生まれてきて良かったというのは素直な感想ですね。

おうこうはんさんは江戸時代の食事を再現した授業を通して手応えを感じているようで、以下のように語っています。

「江戸時代の食卓から現在の食卓に変化した理由」として日本の経済成長、流通網の整備、家電の普及、家族制度の変化、お料理番組のようなメディアの影響などが挙げられます。 
 
多くの学生が、身近な現象としての毎日の食卓が、そういった大きな社会変動と結びついてることを理解してくれます。

授業も実際にメニューを提示するのとしないのとでは学生たちの理解も全然違ってくると思いますし、とても有意義な授業だったことがうかがえます。

皆さんもメニューに困った時、江戸時代の食事を再現してみるのも一考ではないでしょうか。

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出典:Twitter(@SUSHIwanghaofan)

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