猛毒で知られる「トリカブト」。意外にもポジティブな花言葉もあった!!

「トリカブト」は、猛毒を有する危険な植物です。
猛毒というだけあって花言葉もネガティブなものだらけなイメージがありますが、実はポジティブな意味もあるのです。

今回は、そんな猛毒で知られるトリカブトの花言葉について見ていきましょう。

トリカブトとは?

 

トリカブトは、キンポウゲ科トリカブト属の総称で有毒植物の一種です。

ドクウツギ、ドクゼリと並んで「日本三大有毒植物」の1つとされており、根っこ部分に多くの毒をもっています。
日本全国には、約30種類のトリカブトの仲間が自生しています。

開花時期

トリカブトは多年草で、とてもきれいな花を咲かせる植物です。
花は長さ2cm~3cmほどで茎の先端に付き、穂になって咲きます。

また、花の色は紫色のほか、ピンク、黄色、白など様々で、8月~10月頃に開花します。

原産

トリカブトの原産地は、北半球の温帯地域から亜寒帯地域になります。
日本では日本全国に30種類以上が自生しており、主に低山から亜高山帯の明るい森林や、草原のやや湿っている肥沃な土壌に生育します。

本州中部以北にある山など温度が低めの場所でよく見かけることができますよ。

花の名前の由来

「トリカブト」という名前は、花の形が古来の舞楽衣装である「鳥兜(とりかぶと)・烏帽子(えぼし)」に似ていることから由来しています。
他にも、鶏の鶏冠(とさか)に似ていることが由来だという説もあります。

英語名は「monkshood」で、「僧侶のフード(かぶりもの)、修道士のずきん」という意味になります。

トリカブトの花言葉

 

トリカブトは毒を持っているため、花言葉も悪いイメージが強いでしょう。
しかし実は、ネガティブな意味のほかにも、ポジティブな花言葉もあるのです。

トリカブトのネガティブな花言葉

ネガティブな意味の花言葉は、「人嫌い」「厭世家(えんせいか)」「復讐」です。

「人嫌い」「厭世家」は、トリカブトの英語名「monkshood(修道士の頭巾)」にちなんでいます。
修道士はカトリック教で「清貧・貞潔・服従」の3つの修道誓願を立てて、修道院で共同生活する男性のことです。
基本的に来客を受け付けず、現代の修道士もテレビなどの娯楽に触れることがありません。

この修道士が被っている頭巾が、トリカブトの花の形に似ていることから、世間と関わらずに生活している修道士のイメージそが花言葉となったのです。

また、「復讐」はトリカブトに猛毒があることが由来しているといわれています。

トリカブトにあるポジティブな花言葉

ポジティブな意味の花言葉は、「騎士道」「栄光」です。
「騎士道」「栄光」はトリカブトの花の形が「兜」に似ていることが由来しています。

騎士が被る鉄の兜から「騎士道」という花言葉が生まれ、そのイメージから「栄光」という花言葉もできました。

猛毒で知られるトリカブト

 

有毒植物のトリカブトは、葉・茎・花・花粉まですべて毒を持っています。
そんな猛毒で知られるトリカブトには、どのような毒が含まれているのでしょうか?

附子と呼ばれるトリカブトの猛毒

トリカブトに含まれる毒はアコニチン、メサコニチン、アコニン、ヒバコニチンなど数種類あります。
特に毒を多く含むの塊根は附子(ぶし)とも呼ばれており、昔から猛毒として知られていました。

トリカブトの葉を1g食べただけで、舌・唇・手足のしびれが出るほか、嘔吐・下痢・不整脈・けいれん・呼吸困難・臓器不全などの症状が起こります。
そして最悪の場合は、死に至ることもある非常に怖い毒を持ちます。

トリカブトの毒に対する解毒剤はないため、誤飲による中毒事故に気を付けなければいけません。

実は園芸可能なトリカブト

非常に強い毒を持つトリカブトですが、実は園芸可能な植物です。
普通に園芸店で苗が売られており、観賞用にトリカブトを育てている人もいます。

トリカブトの毒は触っただけでは問題が出るものではないので、食べなければ怖くありません。
綺麗な花を咲かせるトリカブトは園芸用としてとても人気があります。

また、トリカブトの塊根を乾燥させたものは漢方薬として用いられることもあるそうですよ。

まとめ

 

トリカブトは毒を持つ植物なので怖いイメージがありますが、その花はとても美しく園芸用としても人気があります。
また、花言葉は「人嫌い」「厭世家(えんせいか)」「復讐」などネガティブな意味のものだけではなく、花の形に由来する「騎士道」「栄光」などのポジティブな意味もあります。

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