天気雨を意味する「狐の嫁入り」、その由来はなに?

空が晴れているのに雨が降った時に使われる「狐の嫁入り」。
珍しい天気雨を指して使うちょっとおもしろい言い回しですが、その由来をご存知でしょうか?

子どもの頃からよく聞く言い方ですが、狐とどんな関係があるのでしょうか。
そもそも、天気雨が発生する理由も意外とよくわからないですよね。

そこでここでは、天気雨をどうして「狐の嫁入り」と言うのか?
そして、「狐の嫁入り」が発生する理由を解説します!

天気雨が発生する理由はいくつかある

天気雨が発生するのには、「雲が消えてしまった」「雨が遠くから飛んできた」「実は雨雲がある」といった3つの理由があります。

雲が消えてしまったから

天気雨が発生する理由のひとつは、雲が消えてしまったためです。
雲の中で作られた水滴が落ちてくることによって雨が降るのですが、雨が地面に落ちるまでには意外と長い時間がかかります。

空から雨が降ってくる前に風などによって雲が消えてしまったことによって、天気雨になります。

雨が遠くから飛んできたから

また雨が遠くから飛んできたことでも天気雨は発生します。

遠く離れた場所にあった雲から降った雨が、上空の強い風に流されて、太陽の出ている晴れた場所で地上に落ちてきてしまったため、天気雨になったという状況です。

実は雨雲があるから

そして、上空が晴れているように見えて実は雨雲があるから天気雨になることもあります。
空の片隅のごく一部を占める部分にある小さな雨雲や薄い雨雲から雨が降り注ぐことによって、天気雨になるのです。

確認しきれていないだけで、空にはしっかり雲があるという事ですね。

「狐の嫁入り」ともよばれる天気雨

ここからは、天気雨を「狐の嫁入り」と呼ぶことの由来を解説します。

天気雨を「狐の嫁入り」と呼ぶ理由

天気雨について、昔は原因がわかっていませんでしたので、怪奇現象として扱われていました。
そのため、「狐に化かされているのではないか」という意味合いで「狐の嫁入り」と呼ばれるようになったとされています。

また、「狐が自分たちの嫁入り行列を人間に見つからないように雨を降らせているのではないか?」というような意味合いから「狐の嫁入り」と呼ばれるようになったとの説もあります。

「狐の嫁入り」にまつわるとされる悲恋の物語

「狐の嫁入り」の理由には、こんな切ない昔話が由来しているという説もあります。

昔むかし、とある日照りが続く村で、村娘の代わりに人に化けた狐を生贄にすることが決まりました。
狐をだますために村の男と結婚させ、嫁入りにきた狐を生贄にするという計画ですしたが、男はその狐の娘を本当に好きになってしまいます。

男は辛抱できずに狐の娘に生贄の計画を伝えますが、狐の娘もまた男に好意を抱いており、男のためになるならと生贄になることを受け入れてしまいます。

そうして、狐が生贄として捧げられると、これまでの日照りが嘘のように、晴れた空から雨が降り始めました。
それはまるで狐が泣いているようでもあった、というお話です。

この昔話から、「狐の嫁入り」という言葉が生まれたともされているのです。

もうひとつの「狐の嫁入り」

天気雨を指す「狐の嫁入り」ですが、実はそれ以外にも「狐の嫁入り」と言われる現象があります。

連なって見える狐火

もうひとつの「狐の嫁入り」は、夜に山間部で狐火が連なる現象です。
この連なった狐火が、嫁入り行列のようにに見えることから、「狐の嫁入り」と言うのだそうです。

ちなみに「狐火」とは、「燐火(りんか)」や「鬼火(おにび)」とも呼ばれ、ちょうちんや松明のような火が連なって見えるもの。
実際に山に入って正体を確かめようとしても、その正体は見つけられないのだとか。

当時は怪異現象として恐れられていました。

怪異現象としての「狐の嫁入り」の正体

「狐の嫁入り」の由来のひとつとされる「狐火」。
なんだか恐ろしい怪異現象ですが、その正体については諸説言われています。

谷から山裾に広がっている「扇状地」と呼ばれる土地で生じやすい、光の異常屈折によるもの。
また、昔田植えの季節に行われていた、松明を掲げて豊作を祈る行事「虫送り」が狐火に見えたとの説もあります。

ほかにも、地中の死体の骨に含まれる「リン」という成分が自然発火し、青白く光る様が狐火に見えたとの説もあります。
一見恐ろしい理由にも思えますが、山の中には多くの動物が生息していますので、そら恐ろしいものではない・・・のかもしれません。

他にも、ヒカリゴケによるもの、天然の石油や天然ガスが発火したものが原因ともいわれています。

まとめ

天気雨をあらわす「狐の嫁入り」には、「狐に化かされたような」不思議な現象であるということからとも、村の純朴な男と狐の娘の悲恋の物語まで様々な由来があります。
実際の理由は「雨が降る前に雨雲が消えてしまった」「雨が遠くから飛んできた」「目に見えないだけで実は雨雲がある」といったものなのですが、昔の人にはとても不思議な現象に思えたのでしょうね。

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