
順風満帆は、物事が滞りなく進んでいることをあらわす言葉です。
ところでこの言葉、誤読されやすい四字熟語とされています。
みなさんは「じゅんぷうまんぽ」と読んでないでしょうか?
正しくは「じゅんぷうまんぱん」なので気を付けておきたいところです。
ここでは、四字熟語「順風満帆」について、言葉の意味はもちろん、類義語も併せて見ていきましょう。
目次
「順風満帆」とは

まずは「順風満帆」の意味について見ていきましょう。
また、「順風」と「満帆」が何を指すのかについても見てみましょう。
「順風満帆」の意味
順風満帆とは、物事が滞りなく、すべて順調に進行することの例えです。
特に、物事がうまくいっている際の表現や、物事がつつがなく進んでいることをあらわす際に使われます。
「順風」と「満帆」とは
順風とは、人や船が進む方向に吹く、追い風のことです。
そして、満帆が帆をいっぱいに張っている様子を表しています。
つまり、追い風を帆いっぱいに受けて、船が軽快に進む様子から来ている言葉という事になります。。
誤読されやすい「順風満帆」

順風満帆は、四字熟語の中でも誤読されやすい言葉です。
「じゅんぷうまんぽ」は誤読、正解は「じゅんぷうまんぱん」
順風満帆の読みは「じゅんぷうまんぱん」が正解です。
そのため「じゅんぷうまんぽ」と読むのは不正解なので注意しましょう。
人によっては「そんな間違いする?」と思うかもしれません。
しかし、順風満帆の誤読、ある調査では実に日本人の1割ほどがしているともされています。
「順風満帆」の読みは全て音読み!
順風満帆、この言葉はすべて音読みです。
以下、順風満帆をさらに細分化して読み方をまとめます。
順は音読みが「ジュン」で訓読むが「したがう」、は音読みが「フウ」で訓読みが「かぜ」、満は音読みが「マン」で訓読みは「みちる・みたす」です。
そして帆は、音読みが「ハン」で、「ほ」はあくまでも訓読みです。
音読みと訓読みが入り混じっている言葉を「混種語」と言いますが、順風満帆の場合は全て音読みの言葉となりますので、決して「じゅんぷうまんぽ」と読むことはありません。
ちなみに、「混種語」には代表的な四字熟語「十人十色」などがあります。
「十人(ジュウニン)」は共に音読みですが、「十色(といろ)」は訓読みとなっています。
「順風満帆」の類義語

ここからは順風満帆の類義語について見ていきましょう。
「万事如意」や「万事順調」「とんとん拍子」「一路平安」などがあげられます。
万事如意
「万事如意(ばんじにょい)」とは、すべての物事が思い通りに運ぶことの例えです。
「万事」がすべてのこと、「如意」は物事が自分の思いのままになることを指しています。
つまり、全ても物事が自分の思い通りになる様子をあらわしている語句なのです。
万事順調
万事順調は、物事の進行が調子よく進むことの例えです。
「順調」が調子のいい様子を指していますので、物事が全てうまく回っている様子をあらわしている語句という事になります。
とんとん拍子
とんとん拍子とは、物事が早くかつ軽快に進むことの例えです。
とんとんとリズムよく物事が進んでいく様子から来た表現です。
一路平安
「一路平安(いちろへいあん)」とは、旅立つ人の道中の無事を祈る表現です。
「一路」は一筋の道のことを、「平安」が平穏無事なことをあらわしています。
「道中ご無事で」というニュアンスを込めて使用します。
まとめ
順風満帆は、物事が順調に進んでいくことをあらわした言葉です。
追い風を受けて膨らむ帆の様子をあらわしています。
この様子が、物事がうまくいっている様子を連想されて用いられるようになったのかもしれませんね。
なお、読みは「じゅんぷうまんぽ」ではありません。
正しくは「じゅんぷうまんぱん」なので気を付けましょう。
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