怒りの表現となる「けしからん」とはどんな意味?その由来は?

怒りの表現として用いられる「けしからん」。
この言葉は、道理に外れていて甚だしいことを咎める際に用いるので怒りの表現ともなります。
しかし、ではなぜ「けしからん」というのでしょうか。

そこでここでは、この「けしからん」という言葉の意味や語源について見ていきましょう。

「けしからん」とは

まずは「けしからん」の意味について見ていきましょう。
ここでは「悪い」「良くない」との違いもまとめます。

「けしからん」の意味

「けしからん」は、道理に外れていて甚だしいことを意味する言葉です。
端的に言えば、不届きであることあらわした表現となります。
特にルールやマナーから逸脱している人や物をあらわす言葉です。

そして、常識外れの発言や行動を咎める際に使用されます。
そのほとんどは、怒りの感情が含まれているため、怒りの表現となるのです。

「悪い」「よろしくない(良くない)」との違い

「けしからん」は、物事や行為が好ましくないことを言います。
「悪い」「良くない」なども同様の意味です。

これらはとても似た表現です。
しかし、「けしからん」は非難の気持ちを強く込めた表現となります。
そのため、「悪い」や「良くない」が客観性があるのに対してより感情的であり、かつ厳しい表現となります。

そこがこれらの言葉の大きな違いと言えるでしょう。
ちなみに「悪い」は道徳的に考えて正しくないことを指します。
特に人や物に対して好ましくないことや正しくないことをあらわす言葉です。

「良くない」は道徳的に考えて正しくないことをあらわします。
あるいは善悪の規準に照らしてみて正しくないことを指します。
そのため、「悪い」より「良くない」の方が柔らかい表現となります。

表現の強さとしては、けしからん>悪い>良くないという事になりますね。

「けしからん」の由来

ここからは「けしからん」がどのようにして生まれた表現なのか、その語源について見ていきましょう。

「怪しからず」が変化して生まれた言葉

「けしからん」は、形容詞「怪し」からきた言葉です。
未然形に打消しの助動詞「ぬ」「ず」がついた「怪しからぬ」「怪しからず」が変化して生まれました。

漢字では「怪しからん」と表記します。

怒りの表現は元々含まれていなかった

もともとの「怪しからず」には怒りの感情は含まれていません。
当初は、怪しさをあらわす言葉だったとされています。

それが、「怪しいどころではない」という強調的な表現としてとらえられるようになり、さらに不届き者に対して使われる頻度が増えたことにより、強い怒りの感情が込められた言葉として定着したのです。

「けしからん」の類義語

ここからは、「けしからん」の類義語について見ていきましょう。
その類義語としては、「不届き千万」「不埒極まる」「罰当たり」などがあげられます。

不届き千万

「不届き千万」とは、物事の道理や決め事に従わない様子が甚だしい様子を意味します。

「千万」とは、この上もないことや甚だしいことを指します。
そのため、この言葉はこの上なく不届きでけしからんという事をあらわしているという事になります。

不埒極まる

「不埒極まる」は、道理に外れていて許しがたい様子のことです。

「不埒」とは、道理に外れた不届きなことを指す言葉です。
世間の道理から外れた物事や行為に対して怒りを向けている言葉となります。

罰当たり

「罰当たり」は、報いを受けるのが当然であるほどの悪事のことです。
また、そのような悪事を働く人そのものをあらわすこともあります。

道理を外れることに対して咎める際にも用いられます。

まとめ

「けしからん」は、道理に外れて甚だしい言動を咎め際に使われる言葉です。
そこには強い怒りの感情が込められています。

「怪し」という怪しさを意味する言葉から派生した言葉なので、元々は怒りの表現ではありませんでした。
それが、怪しいどころではないという意味合いで用いられるようになったことから怒りを込めた表現へと変化したのです。

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