
「隘路」とは、狭くて通行が困難な道のことです。
そのことから、ビジネス用語等ではボトルネックを意味する言葉としても用いられます。
そこでここでは、汎用性の高い言葉「隘路」について見ていきます。
目次
「隘路」とは

まずは「隘路」がどのような言葉なのかを見ていきましょう。
特定の道をあらわすだけでなく、それが転じてビジネス用語としての意味があります。
また、戦術上の意味でも指すものが変わります。
「隘路」はこんな道
「隘路」とは、狭くて通行の困難な道のことを指します。
容易に通れない道だけでなく、くねくね曲がっていたり、ジグザクしている見通しの悪い道も「隘路」と表現されます。
中型・大型免許取得に必要な項目「隘路」
「隘路」は、運転免許の中型・大型自動車仮免許の技能試験で課される課題でもあります。
ここでの「隘路」は、車両を停止させずに車体の向きを90度変え、狭い道の進入範囲内に車体を入れて停車する課題となります。
これができないと仮免許も受かりません。
中型・大型自動車仮免許における難関のひとつともされています。
戦術上の「隘路」
戦術学においての「隘路」は、複数の道が地形などの影響によって集合し、ひとつにまとまってしまった道を指します。
特にまとまった道が比較的に長距離に渡って単一になっているような道を指します。
この地形は、攻めやすい場所として戦術的な要路を指して用いられてきました。
日常語やビジネス用語としての「隘路」

「隘路」は、ビジネスなどの世界でも用いられることがあります。
ボトルネックの意味で用いられる「隘路」
ビジネス用語では、物事を進める上で妨げとなる障壁や条件といったボトルネックにあたるものを指します。
何か計画・行動をするのに支障があることや難点という事になります。
ボトルネックは、もともとワインボトルなどの瓶の首にあたる一番細い部分を指していました。
瓶の首は、細いほど口から出る液体の量は少なくなりますよね。
そのことから、ビジネスにおいては物事の最大限度を決定する要因や制約などを指すようになりました。
また、目的を達成する際の障害や問題となる点を表現する際にも用いられます。
「隘路」と似たような道

「隘路」に似た道はいくつかあります。
ここでは、「狭隘道路」や「葛折・九十九折」、「険路」「路地」について見ていきましょう。
狭隘道路
「狭隘道路」とは、幅員4m未満の非常に狭くなっている道路のことです。
国土交通省の補助事業では、建築基準法第42条第2項・第3項の指定を受けた道路、未指定の通路の事を指します。
自治体によっては「細街路」と呼ぶこともあります。
なお、狭隘道路では自治体の支援で拡幅が行われたり、この道路を避けるようにバイパスの建設が行われたりします。
葛折・九十九折
「葛折・九十九折」とは、幾重にも折れ曲がって続く坂道や山道のことを言います。
これは、ツヅラフジのつるが曲がりくねっている姿に似ていることから来ました。
なお、馬術においては馬をジグザグに歩ませることなどを「葛折・九十九折」と表現することがあります。
険路
「険路」とは、文字通り険しい道のことです。
漢字表記では他に「嶮路」と書かれることもあります。
まとめ
「隘路」は、狭くて通行困難な道のことです。
曲がりくねった道などに対しても用いられます。
ビジネス用語としては、ボトルネックと同様の意味合いで用いられます。
その際は、計画・行動をするのに支障となるもの、目的を達成する際の障害や問題をあらわします。