何かをきっかけに雰囲気が変わることを「垢抜ける」と言います。
特に容姿や性格が洗練されることを指して使われます。
ここでは、この「垢抜ける」という言葉についてご紹介します。
また、雰囲気が変わることをなぜ「垢抜ける」というのか、その由来や語源についても見ていきましょう。
目次
「垢抜ける」とは
まずは、「垢抜ける」という言葉について、その意味や褒め言葉なのかどうかを見ていきましょう。
「垢抜ける」の意味
「垢抜ける」とは、容姿や性格などが洗練されたことを言います。
また、知識や技術などが研ぎ澄まされていることを指すこともあります。
粋でスッキリしていることもあらわす際にも用いられます。
野暮ったい雰囲気の人が、髪型や服装を変えて華やかになることの表現として用いられます。
また、メイクやスタイルを変えたことでオシャレな雰囲気になるという表現としても使用されます。
「垢抜けたね」と言われたら喜んでいい
人から「垢抜けたね」と言われたら、それは褒められたと認識していいでしょう。
ほとんどの場合「垢抜ける」は褒め言葉として使用されます。
例えば、田舎から都会に出た人が久々に地元に帰った際、家族や親戚から「なんだか垢抜けたねぇ」と言われることがありますよね。
これらは雰囲気が変わったことの案にあらわしているわけです。
また、メイクやヘアスタイルの研究の結果が出たという事なので、周囲にその頑張りが認められたと判断することもできます。
「垢抜けた」と言われた場合は、素直に受け止めて喜びましょう!
ただし、逆に言うとそれまでは洗練されていなかったという事になりますが・・・、努力が実ったという点を注視しておきましょう。
「垢抜ける」の由来
では「垢抜ける」とは、どのようにして生まれたのか、それには諸説あります。
ここでは、その由来とされる説をいくつかご紹介します。
「垢」から来たとする説
「垢抜ける」は、文字どおり「垢」から来たとする説があります。
江戸時代は「垢が抜け落ちた」と表現され、当時は『粋で研ぎ澄まされている人』のことを意味していたのだとか。
「垢」は洗えば落ちるものですので『余計なもの』をあらわしており、「垢が抜け落ちた」は洗練されている人を指すという事になるわけです。
この「垢が抜け落ちた」が変化して「垢抜ける」になったとされます。
「灰汁」から来たとする説
垢は、もともと「灰汁」だったとする説もあります。
その説では、「垢抜ける」はもともと肉や野菜の灰汁を抜くことを指していたとされます。
つまり、始まりは「灰汁抜け」という言葉だったわけです。
そこから「灰汁抜ける⇒垢抜ける」と変化していったわけです。
「垢抜ける」の対義語
最後に「垢抜ける」の対義語を見ておきましょう。
田舎臭い
「田舎臭い」とは、立ち振る舞いが洗練されていないことをあらわす言葉です。
本人の言動や趣向が研ぎ澄まされていないことを言います。
ファッションやメイクでいえば、最新のトレンドからは遅れていることをしている人が当てはまります。
また、世の中に揉まれていない世間知らずな人を指すこともあります。
野暮ったい
「野暮ったい」は、髪型や服装などが洗練されていないことを意味します。
本人の身だしなみや身なりなどにだらしなさがあり整いきれていない人を指すことがあります。
また、容姿だけではなく性格が子供っぽい人なども含まれます。
こちらも世間知らずな人のことの表現として使用されます。
まとめ
「垢抜ける」は、容姿や性格が洗練されていることを言う表現です。
化粧や服装で、オシャレな雰囲気に変わることを指します。
そのため、生来オシャレな人や洗練された粋な人に対しては用いられません。
野暮ったいとされた人が努力と研鑽してオシャレになったことに対して用いられます。