「へそくり」とはどんな意味のお金を指すの?その語源は?

「へそくり」は、家の人には隠して貯めるお金のことです。
夫もしくは妻にバレないように行った貯金することを指して、現代では用いられます。

ところで、そのお金のことをなぜ「へそくり」と呼ぶのでしょうか?
ここでは、この「へそくり」がどのようなお金から来たのか、その由来などについて見ていきましょう。

「へそくり」とは

 

まずは「へそくり」がどのような言葉なのかを見ていきましょう。

へそくりは「へそくりがね」の略

「へそくり」は、「へそくりがね」という言葉の略称です。
内緒で貯金しているお金のことを指して用いられます。
家族や親交のある人物はもちろん、パートナーにさえ貯めていることを秘密にしているお金のことです。

「臍繰」という漢字表記は当て字

「へそくりがね」は、漢字表記で「臍繰り金」となります。
そのため、「へそくり」もその漢字表記は「臍繰」となりますが、この表記は当て字です。

言葉の由来として、人体などの体の部位「臍」などは全く関係ありません。

「へそくり」の成り立ち

 

では「へそくり」はどのように生まれたのか、その成り立ちについて見ていきましょう。

「綜麻操り」が語源

へそくりという言葉の由来は、「綜麻操り」というものにあるとされています。

綜麻とは、紡いだ麻糸を環状に何重にも巻くことで、「綜麻操り」は糸巻きの動作自体を指します。

かつて、農村などに住む女性は綜麻繰りを内職としてお金を得ていました。
こうして得たお金自体のことをいつしか「綜麻操り」と呼ばれるようになり、その字が変化して「臍繰」になったとされます。

もともとは内緒に貯めるお金ではなかった?

現在では、生活費やお小遣いを上手にやりくりして、他の人には内緒にして貯めたお金という意味合いで用いられる「へそくり」。
かつて「綜麻操り」で得られた賃金は、生きていくのに必要なお金でしたので、生活費などとして使用されていました。

よほどのことがない限り家族などもその収入自体は把握されていたことでしょう。
そのため、「綜麻操り」自体は貯蓄するためのお金ではなかったということになります。

「タンス貯金」との違い

 

「へそくり」と似た言葉に「タンス貯金」というものがあります。
では、この言葉とは何が違うのでしょうか。

「タンス貯金」とは

「タンス預金」とは、自宅に保管されている現金を指します。
銀行などの金融機関に預けるのではなく、自宅で管理するお金をあらわします。

民家の場合、タンスなどに仕舞い込まれることが多かったことから来ているので、キャビネットなどに隠すように置かれていても「タンス預金」と呼ばれます。

「へそくり」と「タンス貯金」は別物?

「へそくり」は、家族にも隠している貯めたお金のことです。
それに対して「タンス預金」は、自宅で管理しているまとまったお金のことです。
「タンス預金」の方は家族には知られていて問題ない存在なので、意味合いが異なるということになります。

まとめ

「へそくり」とは、パートナーや家族、親戚に隠してお金を貯め込むことです。
かつては、特に家長に隠して貯金することを指していました。

この言葉は、かつて農村などで内職として行われていた「綜麻操り」という作業から来たとされています。

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