
スローロリスはサルの仲間とされる霊長類の動物です。
これらスローロリスには毒があるとされています。
また、その他にも変わった生態を持つ動物です。
今回はそれらスローロリスについて解説します。
特に毒の有無はもちろん、ペットとして飼えるのかどうかについても説明します。
目次
「スローロリス」とは
スローロリスは霊長目ロリス科スローロリス属の動物です。
ここからはそれらスローロリスの特徴を見ていきましょう。
「スローロリス」の外見や大きさ
スローロリスは外見や大きさに特徴があります。
特に頭は丸くて平たい顔を持つのが特徴となっています。
また、大きな目を持っていて周りには暗色のリングがあるのも特徴です。
なお、鼻は濡れていて額にかけて白い線が入っています。
その一方、耳は小さく厚い毛に覆われているのが特徴です。
ちなみに、尻尾は退化しているのだとか。
大きさは頭胴長で約26.5cm~38cm、体重は約0.4kg~2kgと意外と小柄なのもスローロリスの特徴となります。
特に体の背面は淡い灰褐色から暗い赤褐色、腹面は白色から灰色となっているのも特徴です。
また、首から背中にかけて黒い線が走っています。
その他、後頭から背筋にそって暗色の縞があるのも特徴です。
「スローロリス」の生息地
スローロリスはバングラデシュやインド、ベトナムなどに生息している動物です。
また、マレー半島やジャワ島、ボルネオ島などの島々にも分布しているとされています。
それらスローロリスは主に常緑樹林などで暮らしており、密な林冠の連続した熱帯多雨林を好む動物です。
特に夜行性で昼間は大人しく、夜間に活動するのが特徴です。
「スローロリス」の食性
スローロリスは意外となんでも食べる動物です。
特に自然の個体は樹液や花蜜などを好みます。
しかし、果物の他にも昆虫や小動物などを食べるなど、意外にも雑食性に近い食性となっています。
「スローロリス」の名前の由来
スローロリスという名前は発見されたマレー諸島西部のスンダ列島から来ています。
その地域の英語の名前から名付けられたのがスローロリスです。
なお、インドネシア語では内気を意味する「malu-malu」と呼ばれることもあります。
また「bukang」「Kalamasan」などと呼ばれることもあるそうです。
その他、クスクスと混同されて「Kuskus」と呼ばれることもあるのだとか。
その一方でマレーシア語などでは「kongkang」や「kera duku」と呼ばれるのが特徴です。
同じくタイ語では「ling lom」と呼ばれるなど無数の呼称があるのが特徴となります。
これらは同じ霊長目のサルに影響された命名が多いとされます。
スローロリスはサルの仲間で唯一毒を持つ!!
スローロリスはサルの仲間で唯一毒を持つ動物です。
ここからはそれらスローロリスの毒性について見てみましょう。
「スローロリス」の毒
スローロリスは肘の腺から出る分泌物を唾液と混ぜ、刺激臭のある毒を生成します。
それをグルーミングによって全身に広げます。
それら毒を自ら塗って自分を守るのがスローロリスです。
なお、外敵に襲われた際は体を丸くして毒を含む唾液を塗布した毛皮をむき出しにします。
その他、噛み付いたり丸まったり木から転がり落ちたりして身を守るそうです。
その一方、スローロリスは保護色によって外敵から身を守ることが多いとされます。
そのため、毒はあくまでも最終手段となるわけです。
人間にも影響の出る強さの毒?
スローロリスの毒は猫アレルギーに近い成分とされています。
そのため、人間にも影響が出る場合があります。
実際に人間に対してはアナフィラキシーショックを与えることもあるそうです。
また、噛まれれば激痛や呼吸困難、血尿などが見られるなど意外と危険だったりします。
小動物であれば死に至らせることもあるなど、意外にもその毒性には注意が必要です。
スローロリスはペットにできる?
では、スローロリスはペットにできるのでしょうか。
結論から言えば、スローロリスもペットにできます。
しかし、そう簡単ではないと思っておきましょう。
絶滅危惧種に指定されているスローロリス
スローロリスは絶滅危惧種に指定されています。
1975年のワシントン条約発効時からワシントン附属書IIに掲載されたことで、その認知度は一気に広まりました。
その後、2007年には属単位でワシントン条約附属書Iにも掲載されています。
これらワシントン条約には、主に絶滅の可能性が危ぶまれる動物約1200種が掲載されています。
スローロリスもその1つとして指定されているわけです。
飼育するには個体登録が必要
スローロリスを飼育するには個体登録が必要です。
環境大臣の「登録」を受けることで販売や譲渡が可能になります。
2000年以降、国内で合法的な輸入は行われておらず、また、国内での繁殖例も少なく難しいのでペットとして飼うには非常にハードルが高いです。
ペットにするために命を脅かす処置がされていることも・・・
まとめ
スローロリスはとてもかわいらしい動物です。
しかし、実は毒を持つなど怖い一面もあります。
近年はペットとして飼う方も多くなっていますが、人間でもアナフィラキシーショックを引き起こすので注意しましょう。