スポーツの教育的価値はどう認識されている?スポーツ・部活動に携わる指導者・選手・保護者500名超に調査を行いました!!【2022年アンケート調査結果】

スポーツや部活動に携わる人は、そこにどんな価値を見出していると思いますか?
一昔前なら、礼儀や上下関係、忍耐や根性といったいわゆる「体育会系」なイメージが強かったですが、現在では違う価値(=教育的価値)が認識されているようですよ。

ここでは、株式会社SPLYZAが500人以上を対象に行なった調査結果から、「スポーツの教育的価値」について見ていきましょう。

調査概要

調査対象:スポーツ・部活動に携わる全ての人
調査期間:2022年5月19日~5月22日
調査方法:インターネットによる調査
回答者数:512人(指導者146人 / 選手・マネージャー302人 / 保護者47人 / その他17人)
調査実施企業:株式会社SPLYZA

リリース:株式会社SPLYZA

 

スポーツ・部活動を通じて身につけてほしい(身につけたいこと)ことは?

 

1つ目は『スポーツや部活動を通じて身につけてほしいこと、身につけたいことについて』の調査結果です。
その結果は、下記の通りです。

このグラフを見て選手・マネージャーからの視点、指導者・保護者からの視点を見ていきましょう。

リリース:株式会社SPLYZA

 

選手・マネージャーからの視点での回答結果

選手やマネージャーからの回答では、「根性・忍耐力」や「上下関係・礼儀」を指導者や保護者以上に期待している割合が多くなっています。
スポーツや部活動に励むことで「根性や忍耐力」といった精神面や、人間関係から「上下関係や礼儀」を学ぼうとしている人も一定数いるようです。

特に「根性や忍耐力」の数値は、指導者が76.0%保護者が72.3%と比較的高かった「前に踏み出す力」の回答率52.6%に肉薄しています。
自分から前に出ていこうとする姿勢の人と言われたことを確実に実行していこうと考えている人が、だいたい半数くらいいるとこのアンケートからは考えることもできるかもしれません。

指導者・保護者からの視点での回答結果

指導者や保護者からの回答では「人生100年時代の社会人基礎力」にある3つの能力を選手やマネージャーに期待する割合が多いです。
その3つの力とは「チームで取り組む力」「前に踏み出す力」「考え抜く力」です。

特に指導者からの回答では、選手・マネージャーからの回答率も高かった「根性・忍耐力」も「上下関係・礼儀」についても低い回答率が出ています。
指導者としては、これらの要素は優先度が低く、スポーツを通して自ら考え自ら行動し、チームで行動できるような人間になってほしいという考えのほうが強いようです。

スポーツ・部活動に取り組むことの価値は?

 

2つ目は、「スポーツや部活動に取り組むことの価値」についての質問。
その結果は、下記の通りです。

このグラフを見て選手・マネージャーからの視点、指導者・保護者からの視点を見ていきましょう。

リリース:株式会社SPLYZA

 

選手・マネージャーからの視点での回答結果

選手やマネージャーの視点では高い順に「成功体験/失敗体験ができる点」「目標達成のために何が必要か考える力を養える点」「好きなことに主体的に取り込むことができる点」となっています。
「目標達成のために何が必要か考える力を養える点」は前の質問にある回答項目「考え抜く力」に通じるものがあり、そちらも回答率が59.3%と高い水準にあったことから選手やマネージャーからは重要項目と捉えられていることが分かります。

一方、指導者や保護者からの回答が低かった「上下関係や礼儀を学べる点」「団体行動を学べる点」「チームに貢献できる経験ができる点」といった社会的な面をスポーツや部活動の価値と回答している人の割合が多くなっています。
「団体行動を学べる点」の回答率が高い傾向にあるのは、前の質問にある回答項目で「チームで取り組む力」が一番高い回答率だったことからもチームや団体での行動を重要視していることが窺えます。
団体行動やチームへの貢献など、組織として動くことの大切さを学ぶことに意義を感じる人も少なくありません。

指導者・保護者からの視点での回答結果

指導者や保護者からの回答では、「目標達成のために何が必要か考える力を養える点」「成功体験/失敗体験ができる点」「好きなことに主体的に取り組む経験ができる点」といった項目の回答率が高くなっています。
順番こそ違えど、前の質問同様回答率が高い3つに関して選手・マネージャー視点と同じものがあげられています。

一方、指導者の回答を個別に見ると選手・マネージャーそして保護者からは低くない回答があった「基礎体力」面や「上下関係・礼儀」については非常に低い数値となっています。

スポーツや部活動を通じて「主体性」や「思考力・判断力・表現力」は身につく?

 

ここからは、「スポーツや部活動を通して主体性や思考力、判断力や表現力が身につく」とどれくらいの割合で考えている人がいるかという点を見ていきましょう。

選手・マネージャーからの視点での回答結果

リリース:株式会社SPLYZA

 

選手やマネージャーの考えでは「非常にそう思う」「そう思う」の回答は、約9割に及ぶ結果となっています。
実際にスポーツや部活動に身を投じている当事者自身が自分の成長を感じているということになります。

指導者・保護者からの視点での回答結果

続けて、指導者と保護者の視点からの回答結果もそれぞれ見ていきましょう。

リリース:株式会社SPLYZA

 

指導者の考えでも「非常にそう思う」「そう思う」が82.9%と8割以上を占める結果となっています。
しかし、「あまりそう思わない」「全くそう思わない」という否定派は6.9%おり、指導者が一番否定した結果となりました。

リリース:株式会社SPLYZA

 

保護者の考えでも「非常にそう思う」「そう思う」と回答した人は78.7%いました。
一方、「どちらでもない」と回答された人は選手・マネージャー、指導者との中で一番多く14.9%という回答がされました。

まとめ

古くは、部活動・スポーツと言えば精神力や上下関係といったTHE体育会系という印象がありました。
しかし、今回のアンケートの結果、選手・マネージャー、指導者そして保護者いずれの人たちからも「チームで取り組む力」「前に踏み出す力」「考え抜く力」が上回っていることが浮き彫りになるアンケートの結果となっていました。

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