「不撓不屈」とはどんな意味?「不撓」はなんと読むの?その成り立ちや類義語は?

強い意志でどのような苦労や困難にもくじけないことをあらわす四字熟語のひとつ「不撓不屈」。
これはどんな逆境にも屈せず立ち向かう人物を指す言葉です。

この四字熟語の「不撓」というのは難読ですし、日常で用いられる語句でもありません。
そこでここでは、「不撓不屈」「不撓不屈」という四字熟語について見ていきましょう。

「不撓不屈」とは

 

まずは「不撓不屈」がどのような言葉なのかを見てみましょう。

「不撓不屈」の意味

「不撓不屈」は、強い意志を持つことでどんな苦労や困難にもくじけないそんな様子をあらわす四字熟語です。
どのような障害が立ち塞がっていても乗り越える意志を持っている様子ともいえます。

どのようなことがあっても折れない強靭な精神を持っていることの例えとしても使用されることが多いです。

「不撓」はなんと読みとあらわすもの

「撓」にはたわむことやしなるという意味があります。
それの否定形となる「不撓」は「ふとう」と読み、曲がらないことを意味します。
精神的な面ならば、ひるまないことやくじけないことをあらわします。

「不撓不屈」の由来

 

「不撓不屈」は、古代中国の故事から生まれた言葉とされています。

漢書に書かれた人物の評価から

「不撓不屈」は、「漢書」-叙伝にある一文から来ていると考えられています。
漢書というのは、古代中国・後漢の時代に編纂された前漢の歴史書です。

その中に「楽昌篤実 不撓不屈」という記述があります。
楽昌というのは、楽昌公に任ぜられた「王商」という人物のことです。
つまり、王商という人物は人情味にあふれている上に誠実、その上くじけたり腐ることない人物であると非常に高く評価をしている一文となります。

「不撓不屈」の類義語

 

最後に「不撓不屈」の類義語について見ていきましょう。
類義語としては、「七転八起」「堅忍不抜」「不退転」などがあげられます。

七転八起

「七転八起」は、何度失敗してもくじけずに立ち上がって努力する様子をあらわす言葉です。
これは何度転んでも起きあがる、決して諦めない姿から来た言葉です。

「不撓不屈」とは違い、人生の浮き沈みが激しいことの例えとしても使用されます。

堅忍不抜

「堅忍不抜」は、どんなことにも心を動かさず堪え忍ぶ様子を指します。
「堅忍」が強い意志で我慢することを、「不抜」は意志が強く持ち動揺しないことを意味する語句です。
並大抵のことでは折れない、くじけないということをあらわしています。

不退転

「不退転」とは、折れない信念を持ち、何事にも屈しない様子に対して用いられます。
もともとは仏教用語で、仏道修行を怠らずに励み、退かないことをあらわしています。

その意味が転じて、信念を強く持ち固く貫くことに対して用いられるようになりました。

まとめ

「不撓不屈」は、困難にもくじけない強い精神を持っていることをあらわすことばです。
何事にも屈せずに挑むという用いられ方もします。
「撓」という難しい漢字と固さを感じる表現ということもあって、座右の銘にされている方も多いです。

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