動作的な意味と感情的な意味の両方を持つ言葉、それが「泣き寝入り」となります。
動作としては泣いたまま寝入ることを言います。
感情としては泣く泣く諦めることを言うわけです。
今回はそれら「泣き寝入り」ということわざについて解説します。
ここではその意味はもちろん、ふて寝との違いも説明します。
目次
「泣き寝入り」とは
まずは「泣き寝入り」について見ていくようにしましょう。
動作としての「泣き寝入り」
「泣き寝入り」は泣いているうちにそのまま寝入ってしまうことを意味します。
主に「泣き寝入り」は赤ちゃんなど子供がぐずったまま眠ってしまう状況で使用される言葉です。
それら動作表現としての「泣き寝入り」があることを覚えておきたいところです。
感情としての「泣き寝入り」
「泣き寝入り」は不当な仕打ちを受けても何も抵抗せず諦めることを意味します。
異議や不服はあるものの、そのまま諦めてしまうことを言います。
主に「泣き寝入り」は気持ちとは裏腹に受け入れざるを得ない状況で使用される表現となる言葉です。
それら感情表現としての「泣き寝入り」があることも忘れてはなりません。
むしろ現代ではこちらの意味で使用することの方が多いかもしれません。
「ふて寝」との違い
「泣き寝入り」と似た表現に「ふて寝」があります。
ここからはそれらの違いについてまとめます。
「ふて寝」とは
「ふて寝」とは自分の思いのままにならず、ふてくされて寝てしまうことを意味します。
自分の思い通りにならない点は「泣き寝入り」と同じです。
しかし、これらはふてくされて眠ることを言います。
「泣き寝入り」と「ふて寝」
「泣き寝入り」と「ふて寝」は一見すると同じ言葉に見えます。
しかし、実際は別物の表現となるのです。
確かに動作としての「泣き寝入り」の意味であれば「ふて寝」にも通ずるものがあるでしょう。
ただ、感情としての「泣き寝入り」の意味には諦めるという意味が含まれます。
一方で「ふて寝」は単にふてくされて寝るという意味があります。
そのため、どちらも寝るという動作は同じであるものの感情が変わってくるということです。
つまり、あくまでも両者は微妙なニュアンスとはなってしまうものの表現としては別物となるわけです。
むしろ「泣き寝入り」は自分が置かれた状況を受け入れるニュアンスが強い言葉となっています。
対して「ふて寝」は自分が置かれた状況を受け入れないニュアンスが強い表現となっているのです。
そこは納得できない状況でありながら受け入れるしかない「泣き寝入り」と納得できない状況を態度で示す「ふて寝」は違う言葉と言えるでしょう。
まとめ
「泣き寝入り」は動作的な意味と感情的な意味の2つがあります。
動作的な意味としては単に泣きながら寝入ることを意味します。
逆に感情的な意味としては泣く泣く諦めることを意味するのです。
このように「泣き寝入り」ということわざには2つの意味があるため、状況によって使い分けることが必要となります。
ただ、似たような表現の「ふて寝」とはまた別物です。
これは単にふてくされて眠ることを言うので、そこは両者の違いについても覚えておくと良いかもしれません。
どちらも日常会話ではよく耳にするものなので、併せて覚えておくと役立つはずです。