ハーブの一種として知られる植物、それが「タイム」です。
この香草は古代エジプトでも使用されていた植物で、無数の効能を持つことでも知られています。
しかし、なぜ「タイム」という不思議な名前なのでしょうか?
今回はそんな「タイム」がどのような植物なのか解説します。
併せて名前の由来や語源についても説明します。
目次
「タイム」はどんな植物?
まずは「タイム」がどのような植物なのか見てみましょう。
タイムの原生地
「タイム」はシソ科に分類される植物の一種です。
ハーブの一種として知られている植物となります。
その原生地はアジアやヨーロッパ、北アフリカが中心です。
現地では古くから香草として使用されてきた歴史もあり、意外にも馴染み深いハーブとなっています。
特にエジプトでは古代から重宝されたのだとか。
それだけでなくアジアからヨーロッパまで広く自生していることもあり、世界各地で愛されるハーブとなっています。
2種に大別される「タイム」
「タイム」は主に木立性とほふく性の2種類に分類されます。
ここからはその2種類のタイプについて見ていきましょう。
木立性
木立性の「タイム」は立ち上がるように成長するタイプです。
木立性の「タイム」には料理によく利用される「コモンタイム」や「レモンタイム」などがあります。
この種類の「タイム」は長年育てられる多年草のハーブとして知られています。
それでいてほふく性に比べてやや寒さに強い種類なのが特徴です。
そのため、家庭菜園にも最適と言えるかもしれません。
ほふく性
ほふく性の「タイム」は地を這うように成長するタイプです。
ほくふ性の「タイム」は香料によく利用される「クリーピングタイム」などがあります。
この種類の「タイム」は香りに優れているだけでなく花も綺麗なハーブとして知られています。
それでいて木立性に比べてやや暑さに強い種類なのが特徴です。
そのため、ガーデニングにも最適と言えるでしょう。
「タイム」はどんなハーブ?
では「タイム」とはどのようなハーブなのでしょうか。
ここからはハーブとしての「タイム」についてまとめます。
エジプトで使われてきた「タイム」
「タイム」はエジプトで防腐剤として使用されてきた植物です。
実際に現地では遺体の保存や冷蔵庫の代用として使用されていたとか。
種類によっては強い抗菌作用を含むものもあるため、ミイラの作成や食材の保管にも重宝されていたと考えられます。
まさに「タイム」は古代の万能保存料と言えます。
多くの用途で用いられる「タイム」
「タイム」は古代エジプトで見られるように遺体の保存や冷蔵庫の代用という用途で使用されていました。
ただ、現代ではそういった用途で使用されることはほとんどありません。
その一方「タイム」は抗菌作用に優れているだけでなく鎮痛作用やリラックス作用があることでも知られています。
現代でも炎症を抑えたり感情を落ち着かせたりする効果で使用されることがあります。
そういった意味ではハーブの中でも無数の用途を持つ植物と言えるのではないでしょうか。
「タイム」の由来
最後に「タイム」という名前の由来について見てみましょう。
「タイム」という名称の由来
「タイム」はギリシャ語で消毒を意味する「thuo」と勇気を意味する「thums」から来ていると言われています。
ちなみに、英語では「thyme」と表記されます。
時間の「time」とは違うので注意しましょう。
和名「麝香草」の由来
日本における「タイム」の和名は「麝香草(ジャコウソウ)」とされます。
これはムスクを意味する「麝香(ジャコウ)」と香りが似ていることから来ているのだとか。
実際に「タイム」はムスクに香りが似ています。
気になる方はぜひ両者を比べて嗅いでみてください。
まとめ
「タイム」はハーブの一種とされている植物です。
古代エジプトなどでは古くから重宝された植物となります。
現代でも世界各地で香草として利用される植物となっています。
その名前はギリシャ語から来たとされています。
英語の「time」とはまた別物なので区別して覚えておきましょう。