食べ物のことではないですよ!?「ムース」と呼ばれるのはどんな動物??

「ムース」といえば滑らかな食感が特徴のスイーツが知られていますが、実は「ムース」と呼ばれる動物も存在します。
そこでここでは、「ムース」と呼ばれるその動物について解説します!!

「ムース」と呼ばれるその動物は・・・

 

まずは「ムース」がどのような動物の事なのかを見ていきましょう。

北米大陸に生息する「ヘラジカ」のことです!

「ムース」は、北米大陸に生息する「ヘラジカ」の別名です。

このヘラジカ、シカ科ヘラジカ属に分類される世界最大のシカです。
頭部にあるその巨大な角は、個体によっては2mを超えることもあるんだとか。

なお、和名となる「ヘラジカ」は、その大きく平たい角が調理器具の『ヘラ』を連想させるところから来ているんだとか。

巨体を誇るムースことヘラジカ

「ムース」こと、「ヘラジカ」は前述の通り現生のシカ科の中では最大級のサイズを誇るシカです。
その頭胴長は2.5mほどから大きいものとなると3m超え、肩高も1.4m~2.3mほどあります。

体重に関しては個体差も大きく、200kgから最大800kg超えとされています。
オスの平均体重は500kgほど、メスが平均380kgほどとされています。

「ヘラジカ」は生息地で名前が変わる!?

 

ヘラジカの英語での名称は、生息地によって変わるという特徴があります。
では、地域ごとにどのような名称があるのかを見ていきましょう。

「“elk(エルク)”と呼ばれることもある

ユーラシア大陸に生息するヘラジカの英名は“elk”です。
この名前は、ゲルマン語に由来するとされます。

ややこしい!?アメリカで「エルク(elk)」は別の動物を指す

アメリカでヘラジカを指す英単語は“moose(ムース)”です。
これは、ネイティブアメリカンの言葉で「小枝を食べるもの」を意味する言葉から来ているとされます。

ここでややこしい点がひとつ。
実は、アメリカにも“elk(エルク)”と呼ばれる動物がいます。
ただし、それはヘラジカではなく「ワピチ」という動物のことです。

 

「ワピチ」は、「ヘラジカ」のような巨大で平たい角は持たずトナカイに近い角を持つシカの一種です。

このような名前の混合は、勘違いによるものとされています。
ヨーロッパのアカシカよりも大きな「ワピチ」を北米大陸で初めて見たヨーロッパ人探検家が、ユーラシア大陸にも生息するアカシカの仲間ではなく、ヘラジカつまり“elk(エルク)”の一種だと誤解しました。
そこで、ワピチを“elk(エルク)”と呼ぶようになり、それが定着。
けっか、ヘラジカにはエルク以外の呼び名が必要になったとされるのです。

ちなみに「ワピチ」という名前は、ネイティブアメリカンの言葉で「白い尻」を意味する「ワーピティ(waapiti)」に由来します。

ヘラジカの角は高性能!?

 

ヘラジカは、大きな体もさることながら、巨大な角も目を引きます。
ところが、この角はただ大きいだけの存在ではないみたいですよ!!

角が生えるのはオスだけ

「ヘラジカ」の角が生えるのはオスだけとされています。
これは「ヘラジカ」に限った特徴ではなく、シカ科の動物の多くにある特徴です。
シカ科の中で、メスも角を生やすとされるのは、唯一トナカイだけです。

角は武器になるだけじゃない!!

オスのシカに生えるその角は、武器として使用するためと考えられています。

ただし、「ヘラジカ」の角は必ずしも武器になるだけではありません。
耳付近から横に大きく広がるように生えていることもあり、集音器としての役割を果たすことがあるとも。
メスが遠くで鳴いても、その音が聞き取れるようになっているのだとか。
ウサギの耳のような機能が角にあるんですね。

まとめ

「ムース」は、いわゆる「ヘラジカ」の別名とも言えます。
世界最大のシカとされるヘラジカは、頭胴長が3m超え、肩高だって2m以上になるんだとか。

名前こそ一緒ですが、食べ物の「ムース」は全く関係無いですよ!

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