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読売新聞の「人生案内」というコーナーがあります。毎回様々な悩みが寄せられ、それに対して何か返答をするという形のコーナーなのですが、この「人生案内」7月22日の内容をご紹介したい。Twitterユーザーの”桜島ニニコ@sakurajimanini”さんがTwitterに投稿し紹介されている記事なのですが、母親・育児の悩みが相談されている内容です。この相談、子育てをしたことある方なら共感できる部分も多いはずなので、ぜひ見ていただきたい。
目次
7月22日の「人生案内」
今日の読売新聞、人生案内の「育児すべて母親のせいか」は共感する人が多そう。相談者さんには本当にエールを送りたいし、大日向先生の「私もその1人です。」にはグッとくる。 pic.twitter.com/yhn1RHXjaq
— 桜島ニニコ (@sakurajimanini) 2016年7月22日
相談内容がこちら
30代のパート女性。上の子は小学生で発達障害、下の子は保育所に通っています。下の子の育児について周りから何でも私のせいにされ、ウンザリです。
連日熱を出した時は、医師から「母親の不在が原因」と言われました。週2日パートに出ていただけです。左利きが直らないことも、保育士さんから「ここでは直せない。もっと小さいうちに直さないと」と、落ち着きがないことも、「もっとお母さんが構ってやらないと」と責められました。
頑張ってきたつもりですが、上の子の育児が大変で、下の子に手をかけてやれなかったのが現実です。母親失格の烙印を押されたようで悲しです。
これまで相談してきた実家の母親が入院し、今はできません。夫は育児に協力的ですが、私の悩みはただ聞いてくれるだけです。
大日向先生の解答がこちら
子供にとって母親は大切な存在ですが、母親の力だけで育つものではありません。いまだにすべてが母親のせいだと言う人がいることはあきれるばかりです。
ご相談を拝見して、幼い娘2人が同時に風邪をひいた時のことを思い出しました。「私の不注意で風邪をひかせてしまって」といった私に、小児科医が「そんな言い方をする必要はない。ウイルス感染で母親のあなたのせいではない。」と言ってくださって、涙が出るほどうれしかったのを今でも憶えています。
以来、母親の私に何が出来るかと、胸に手を当てることが増えたように思います。すると、改善点が浮かぶ一方で、母親の私だけで解決できることではないと思うことも多く、誰にどう助けを求めるかと考えることが出来るよになりました。あなたは精一杯頑張っておられます。自信を持ってください。周囲の声には耳障りなことも多いでしょうが、子どものためを言うのだと、出来るだけ善意にとりましょう。そのためには一人で抱え込まず味方になってくれる人を探してください。子育て支援センター等に行けば、あなたをねぎらってくれる人がきっといます。私もその一人です。
母親とは子どもが小さい時、本当に大変だと思います。子供が小さく一番大変な時期には、母親自身も子育ての初心者なのですから尚更です。このように周りの意見が”自分が攻められている”と感じてしまう母親の方は多いと思います。先生の言う通り、子育ては母親一人で出来る事ではありません。悩んでいる母親のそばにいる人は、優しい言葉をかけてあげてください。全く棘の無い言葉で、頑張っている母親の全てを一度認めてあげる言葉をかけてあげるといいかもしれませんね。
今回解答をしてくれた大日向雅美先生
大日向雅美
日本の心理学者。恵泉女学園大学学長・人間社会学部人間環境学科教授。専門は発達心理学(家族・親子関係)、ジェンダー論。
出典:twitter