
少し高級なスーパーなどで見かけることがあるロマネスコ。
その人工物のような形状が目を引きますが、小さな花のようなものが密集した様子はブロッコリーやカリフラワーに似ているような気がしませんか?
ロマネスコとカリフラワーやブロッコリーの関係とは、一体どのようなものなのでしょうか?
そこでここでは、ロマネスコがどのような野菜なのかを見ていきましょう。
目次
「ロマネスコ」とカリフラワーやブロッコリーとの関係

ロマネスコは、カリフラワーやブロッコリーとどのような関係にあるのかを、まずは見ていきましょう。
ロマネスコはカリフラワーやブロッコリーの仲間
ロマネスコはアブラナ科アブラナ属の野菜です。
カリフラワーやブロッコリーとまったく同じ分類で、カリフラワーやブロッコリーの仲間です。
ロマネスコは、16世紀のローマ近郊でブロッコリーとカリフラワーから開発された変種とされます。
しかし、ブロッコリーやカリフラワーよりも古い時期から存在し、それらの野菜の起源だとする説もあります。
また、開発されたのはローマではなくドイツだともいわれており、正確な発祥についてはよくわかっていません。
ロマネスコという名前の由来
ローマ生まれともいわれるロマネスコ。
その名前は、イタリア語での呼び名である "Broccolo Romanesco(ブロッコロ・ロマネスコ)"から来ています。
これは「ローマのブロッコリー」という意味です。
名前通りなら、ローマ生まれという事になりますね。
「ロマネスコ」の旬

ロマネスコとブロッコリーやカリフラワーの関係性がわかったところで、ロマネスコがいつ頃旬を迎えるのかを見ていきましょう。
ロマネスコの旬は冬
ロマネスコは、日本ではまだ生産量が少ないためあまり見かけませんが、ヨーロッパでは一般的な野菜なのだとか。
そんなロマネスコは、寒い冬が旬。
11月下旬ごろから2月頃にかけておいしい季節になります。
ちなみに、ブロッコリーやカリフラワーもロマネスコと同じ時期に旬を迎えます。
その食感は、すこし固めのブロッコリーのようなコリコリとしたものとなっています。
「ロマネスコ」の独特な形状

ロマネスコは、まるで人工物のようなグルグル、トゲトゲした形状をしています。
この形状は、「フラクタル構造」と呼ばれています。
「フラクタル構造」と呼ばれる形状
「フラクタル構造」は、図形の部分が全体の自己相似になっている構造のことです。
ロマネスコは全体が綺麗ならせん状を描いていますが、その中の小さな花の蕾の部分ひとつひとつもまたらせん状になっています。
自然界にあるものの中では、ロマネスコが最もわかりやすいフラクタル構造をしているといわれています。
形状から付けられた別名
ロマネスコは、フラクタル構造によるその美しい形状から、「黄緑珊瑚(きみどりさんご)」や「サンゴ礁」とも呼ばれています。
さらに、「うずまき」といったかわいい別名までつけられています。
しかし一方で、かつては「悪魔の野菜」「神が人を試すために作った野菜」とも言われていたのだとか。
まとめ

不思議な形状の野菜・ロマネスコは、アブラナ科アブラナ属の野菜。
カリフラワーやブロッコリーとまったく同じ分類で、仲間だとされています。
小さならせん状が集まったその形状は「フラクタル構造」と呼ばれています。
一方、どこで生まれたのかは明確になっておらず、16世紀にカリフラワーとブロッコリーをイタリア・ローマで掛け合わせて生まれたとも、同時期のドイツで開発されたのだともいわれています。
また、ロマネスコこそカリフラワーやブロッコリーの原種という説もあるようです。