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「ルネッサーンス!」でおなじみの”髭男爵”の山田ルイ53世の「ひきこもり」体験が話題となっています。山田ルイ53世さんは、昨年「ヒキコモリ漂流記」という書籍を出版されています。少年時代神童と呼ばれるほど優等生で、その後うんこを漏らしてしまった事がきっかけで6年間の引きこもり生活を送ったという意外な事実。この時の事について赤裸々に語った記事が11月2日の読売新聞に掲載され、話題を集めています。
目次
神童→ヒキコモリ
読売新聞の記事はTwitterで紹介され、多くの方の共感を得ています。
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今日の読売の、山田ルイ53世(髭男爵)が自身の引きこもり経験を語った言葉がずしりとくる。
「自分を許してあげられなかった、あきらめてあげられなかったのが、苦しむ原因になりました」
「(引きこもっていた)6年間はムダやった。でも、そのムダが許せないのが一番問題なのかなとも思う」 pic.twitter.com/HbEo3pDKqT— 田口 (@Taguchi2_0_1_6) 2016年11月2日
語られた内容は今の山田ルイ53世さんからは想像も出来ないような衝撃の内容でした。
中学2年までの引きこもりになるまでは、非常に優秀な子で周りからは”神童”と呼ばれるほどの優等生!しかし、中二の授業中にお腹痛くなり、うんこを漏らしてしまい、そこから恥ずかしさのあまり、学校を休んでしまいました。今までずる休みなどしたこともなく、親も手のかからない子だった為か、山田さんがお父さんに「学校を休む」と告げるとドロップキックをかまされたそうです。これには山田さんは親はこの時子供が急にこんなことを言い出した場合の引き出しが無かった為にどう返していいのかわからないからこのような行動をとってしまったのだろうと分析されています。
休むのは1週間くらいのつもりだった。
学校を休むのは1週間くらいと思っていた山田さんでしたが、実際に1週間経つと、そこには最初の羞恥心の上に、更に1週間休んでしまったという「引け目」も上乗せされ、更に学校に行きにくい状態になっている自分に気付いたのでした。結局そこから引きこもりは6年間にも及ぶ長い期間を要することとなってしまいました。
借金の利子のように付いてくる引け目・負い目
長い引きこもり生活を送る中、山田さん本人はその状態から抜け出したいと思っていたにもかかわらず、なかなか抜け出せなかった要因は「借金の利子のように付いてくる引け目・負い目」。引きこもり前が特に優秀だった為に、周りから「落ちた」と思われることが非常に怖く、実際に、地元のコンビニのバイトは、当時を知っている人に会うから辞めてしまったとの事。この周りからの目を気にするあまり、なかなか抜け出せなくなってしまう事も多いようです。
引きこもった6年間は無駄だった。
同世代が成人式を迎えるというニュースを見て「ここを逃したら、もうあかん」と感じた山田さんは、大検取得を目指し勉強を始め、6年間に及ぶ引きこもり生活に終止符を打つことが出来たのですが、41歳になった今でも、6年間の空白を自分では認められず、「6年間は無駄やった。」「41歳ですけど、引きこもった6年間を差し引いて僕の中では35歳くらいです。」と語っていらっしゃいます。
普通の人なら、今は成功して、その当時の事を本にして出版できているのだから、6年間も無駄ではなかったのでは?と考えると思います。しかし、本人にとってはそれでも許すことのできない期間だったのです。
この記事に対する専門家の考え
記事には、山田さんのインタビュー記事の続きとして、筑波大学教授の斎藤環さんの記事も掲載されていました。
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斎藤環さん「ひきもりは、何らかのきっかけで居場所を奪われ、社会適応できなくなった状態で、誰にでも起こり得る。我々が社会適応しているように見えるのは、たまたま事故に遭わなかっただけだ」「「怠けてる」などの批判的な対応は禁物だ。彼らの多くは常識的な人たちで、自分自身がそのことを痛感」 pic.twitter.com/aNZTFNOXxG
— ミスターK (@arapanman) 2016年11月2日
引きこもりの現象は誰にでも起こりうることと斎藤教授は仰っています。
山田ルイ53世さんのこの体験は多くの人の共感を得ています。1つのきっかけからこじらせてしまい、負のスパイラルに巻き込まれ、自分の力ではどうしようもなくなってしまい、結果引きこもってしまったという状態。その時の対応の仕方では未来が変わっていたかもしれないと考えれば考えるほど、今の自分を認められず、更に落ち込んでいってしまう。山田ルイ53世さんの体験はとても考えさせられますね。皆さんはこの体験を聞いて何を感じましたか?
出典:twitter@Taguchi2_0_1_6 / twitter@arapanman