海に入って気持ちよく泳いでいる時に痺れるような痛みを感じ、水からあがると腫れ上がった肌にジンジンくる痛み…。みなさんは海で電気クラゲに刺されたことはありますか?
そろりそろりと忍び寄ってくる厄介な電気クラゲ。こいつに刺されたんじゃあ、せっかくの海水浴も台無しです。ということで今回はそんな「電気クラゲ」の正体に迫ってみたいと思います。
目次
電気クラゲとは?
電気クラゲと言いつつも、実は電気クラゲという種類の生き物はいません。電気クラゲというのは「カツオノエボシ」や「アンドンクラゲ」の俗称なのです。
では、そんな電気クラゲと呼ばれる「カツオノエボシ」と「アンドンクラゲ」をご紹介していきましょう。
カツオノエボシ
「カツオノエボシ」は、クダクラゲ目カツオノエボシ科に属する刺胞動物です。カツオノエボシは、日本の黒潮域の沿岸に現れ、触れると刺胞毒による強い痛みを感じます。
この痛みが感電したような感覚のため、電気クラゲと言われるようになりました。
アンドンクラゲ
出典:YouTube
「アンドンクラゲ」は、箱虫綱に属するクラゲの一種で、日本近海には6月~8月に発生します。お盆時期に多く発生することから、行燈(あんどう)に因んで名前が付いたと言われています。
こちらも刺されると激痛を感じ、患部はミミズ腫れのようになります。透明で近くにいても気づきにくいので、気づいた時には刺されてたということの多いクラゲです。
刺された場合の対処法
出典:YouTube
カツオノエボシやアンドンクラゲに刺されてしまったら、まずは冷静に海からあがりましょう。そしてどちらに刺されたかによって応急処置方法が異なるので注意してくださいね。
カツオノエボシ
まずは海水で洗い流しましょう。触手が残っている場合は、タオルやプラスティックボードを使って除去します。絶対に素手では触らないこと。
その後は氷や冷水で患部を冷やし、病院へ行ってください。手元に抗ヒスタミン剤の軟膏や副腎皮質ホルモン配合の軟膏があれば塗ってください。
アンドンクラゲ
こちらもまずは海水で洗い、触手がある場合はタオルやプラスティックボードを使って取り除きましょう。
そして刺されたのがカツオノえぼしでないとわかっている場合のみ、傷口をお酢で洗います。酢には本種の刺胞の発射を抑制する効果があります。ただし、カツオノエボシに刺された場合、お酢をかけると逆効果になってしまうので、注意が必要です。
カツオノエボシはクラゲじゃない!?
カツオノエボシのことを電気クラゲとひとくくりにしていますが、実はカツオノエボシ、クラゲではありません。
ヒドロ虫の仲間に属し、多くのヒドロ虫が集まって形成された群体なのです。クラゲとは刺された時の対処法が違うというのもうなずけますね。
ちなみに台風なんかがきた翌日、海岸にカツオノエボシが打ち上げられていることがよくありますが、綺麗だからと言って絶対に触ってはいけません。打ち上げられても触手は健在なので、近づかないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は電気クラゲの正体に迫ってみました。
カツオノエボシがクラゲじゃなかったことが驚きでしたし、アンドンクラゲと刺された時の対処法が違うのにも驚きましたね。もし電気クラゲに刺された場合は、海水で洗いつつ冷静に触手を取り除き、冷やしてすぐに病院に行くのが良さそうですね。
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出典:YouTube(Carybdea marsupialis.)