みなさんは世界最大の蜂をご存知ですか?きっと多くの人は「オオスズメバチでしょ」と思うかもしれません。しかし、発見例が極めて少ないながらあまり知られていませんが、世界最大種といわれる蜂がインドネシアにいます。
その名はウォレス・ジャイアント・ビー(ウォレスズ・ジャイアント・ビー)。その体長は実に6cmを超え、クワガタのように強靭な顎を持っているそうです。
ここでは限られた情報しかないながらも、ウォレス・ジャイアント・ビーについて調べてみたので、ぜひ巨大生物が好きという人は読み進めてみてくださいね。
目次
世界最大の蜂「ウォレス・ジャイアント・ビー」
出典:Wikipedia
ウォレス・ジャイアント・ビーは発見例が少なくて研究も進められていないということもあり、写真すらもなかなか見つかりません。そんな中でもわかっている情報があるので、ここからご紹介します。
ウォレス・ジャイアント・ビーとは
ウォレス・ジャイアント・ビーは翼幅が6.4cmにもなる現在発見されている蜂の中では世界最大の種です。その大きさはセイヨウミツバチの4倍にもなります。
オオスズメバチのような体格にオオクワガタのような顎を持ち、飛行している際の羽音はブルドーザーのようだと例えられることもあるほどです。
住処は樹上性のシロアリの塚に穴を彫り、内壁に樹脂で防水加工を施すことで作ることがわかっており、生態行動は単独性だと判明しています。
謎に包まれたウォレス・ジャイアント・ビー
ウォレス・ジャイアント・ビーは発見例が少なすぎて、研究が全くされていません。発見された例も数件しかなく、世界で見ても非常に珍しい激レアな蜂だと言えるでしょう。
ウォレス・ジャイアント・ビー発見の歴史
出典:Wikipedia
ウォレス・ジャイアント・ビーの発見例は非常に少なく、記録上では3件しかありません。ここからはそんなウォレス・ジャイアント・ビー発見の歴史をご紹介します。
最初の発見
幻の蜂ともいわれるウォレス・ジャイアント・ビー最初の発見は、イギリスの博物学者アルフレッド・ラッセル・ウォレスよるものです。
「種の起源」で知られるダーウィンのライバルであり、「生物地理学の父」とも呼ばれた彼は1859年に世界で初めてウォレス・ジャイアント・ビーを発見しました。
最初の発見者でもある彼の名前に由来して、ウォレス・ジャイアント・ビーという名前が付けられました。
2度目の発見
2回目の発見は1981年のことです。アダム・メッサーという人物が北マルク諸島で発見したとされ、実際に標本もあります。なお発表に関しては1984年までずれ込んでいます。
1991年にもロッシュ・デスミエ・デ・シュノンが採取したという話もあるのですが、実際に写真や映像はないので真相は定かではありません。
3回目の発見
3回目の発見は自然写真家のクレイ・ボルトによるものでした。ただ、彼の意向もあり、発見場所は秘密とされています。非常に希少性の高い蜂ということもあり、密猟者などに警戒しているクレイ・ボルトだからこその配慮ですね
蜂の住処は非公表となっているものの、発見した本人は「空飛ぶブルドッグ」と表現するほど感動に震えたのだとか。事実、他の発見者もその大きな羽音に興奮を覚えたという言葉が残っているほどです。
他にもいる世界最大級の大きさを誇る蜂たち
世界最大の蜂はウォレス・ジャイアント・ビーだと考えられているのですが、他にも世界最大級の大きさを誇る蜂たちがいます。そこで、ここでは比較の意味も込めて、それらの蜂についてご紹介します。
オオベッコウバチ
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オオベッコウバチはアメリカ大陸などに生息する世界最大級の蜂で、体長は6cmを超える体長はウォレス・ジャイアント・ビーに劣るものではありません。
幼虫の餌となるクモを狩ることで知られ、英語ではタランチュラホークと呼ばれています。実際に巨大なクモを捕食する姿が記録されています。
オオスズメバチ
オオスズメバチは日本や東アジアに生息している世界最大級の蜂です。それぞれの個体だけなら4cm前後が一般的ですが、嬢王蜂となると6cmほどの体長となります。
日本国内で最も強い毒を持つ蜂として知られ、実際にオオスズメバチによって命を落とした例も少なくありません。非常に攻撃的な性格をしており、巣の周辺に近づく生き物を攻撃する特性を持っています。天敵は毒針が刺さらないクマやカブトムシやクワガタといった大型の甲虫類です。
ちなみにオオスズメバチは世界最大種ではありません。しかし、その攻撃的な性格から世界最強の蜂と言われています。
まとめ
世界最大の蜂と聞けばオオスズメバチを想像する人も多いと思いますが、地球上で最も大きいと言われているのはウォレス・ジャイアント・ビーです。
ただ、地球にはまだまだ発見されていない生物も多いため、もしかしたらもっと大きい蜂がいるかも。それもまたロマンですね。
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出典:Wikipedia(Megachile_pluto) /