「日本三大急登」って知ってる?日本屈指の急傾斜の登山道をご紹介!

日本は切り立った山々がとても多い国です。そんな日本でも登山者の間で恐れられると共に、挑戦心を掻き立てているのが「日本三大急登」と呼ばれるルートです。

急登とは、文字通り急な傾斜の坂道が続く登山道で、初心者ではまず登ることができません。最悪の場合は滑落して命を落とすことにもなりかねませんから…。

一体どのような山が日本三大急登といわれているのでしょうか、そして地域別にある三大急登についてもご紹介します。

急登とは

「急登」とは「登山などで急な坂を登ること」、もしくは「急な登り坂」そのものを意味します。その他にも標高差があり、急傾斜が続く登山道のことを指します。

迂回路がある場合は直登しない方が早くて楽なこともあるなど、それぞれの山によってルートも違ってきます。

読みは「きゅうとう」や「きゅうと」が一般的となっており、日本にも数多くの急登が存在しています。中には世界一危険なルートとしてギネス世界記録に登録されているものもあるくらいです。

日本三大急登

日本三大急登は切り立った山々が多い日本の中でも、さらに別格として君臨する登山道です。ここからは一歩間違えば命を落とす危険もある恐ろしいルートをご紹介します。

素人の登山者ではまず登頂することはできないと思うので、もし登りたいということなら経験豊富なアルピニストと一緒に登ることをおすすめします。

甲斐駒ケ岳・黒戸尾根(南アルプス)

登山口から山頂までの標高差:1,195m

甲斐駒ヶ岳は、黒戸尾根のある東側から入るルートが一般的で、このルートには伝統的な2つの登山道があります。この2つのルートは笹平で合流し、そこから頂上までは一本道になっています。

このコースには刃渡りと呼ばれる断崖だけではなく、鎖場や梯子などをいくつも登る必要があり、非常に過酷な道のりとなっているのが特徴です。

また、高度順応を行わないと呼吸しづらくなるほど環境も過酷です。富士山登山でも高山病になる人がいますが、より過酷なこの山では適宜体調を見ながら登らないと危険だと言えます。

烏帽子岳・ブナ立尾根(北アルプス)

登山口から山頂までの標高差:1,350m

鳥帽子岳のブナ立尾根は頂上に縦長で柱状の岩があり、別名裏銀座コースと呼ばれているルートです。東側の高瀬ダムからの登山口が一般的ですが、4時間前後の急登が続き、山頂手前には鎖場があるなど、かなり険しい登山道となっていることから登頂は容易ではありません。

鳥帽子岳は高山植物の群生地としても知られ、美しい草木が広がっているものの、その環境は人間にとってかなり厳しいです。登山慣れしていない場合、草木を眺めていられるほど楽ではないので、登山する際には万全の装備が必要となります。

谷川岳・西黒尾根

登山口から山頂までの標高差:2,200m

谷川岳は登山者の間で「魔の山」「人喰い山」「死の山」とも呼ばれており、中でも西黒尾根ルートは遭難死亡事故が非常に多い登山路となっています。

実はギネス世界記録に登録されており、その死者数も桁違いの山となっています。昭和6年~平成24年の間だけで死者805名を記録しています。

世界の8,000m峰14座の死者数が合計で637名なので、その記録に届きません。この数字をみるだけでも、西黒尾根がそれだけ危険な登山路だというとこが分かるのではないでしょうか。

そんな危険な山ですが、1930年代に交通の便がよくなると、西黒尾根ルートに挑戦する人が後を絶たず、列ができるほどの人気コースだったそうです。

通常ルートとしては天神尾根ルートや巌剛新道ルートなどがありますが、過酷な西黒尾根ルートにあえて挑戦する人もいます。「ラクダの背」と呼ばれる3つの鎖場、「ガレ沢のコル」いう水気が多く滑りやすいぬかるみの難所などがあります。

下山の難易度もまた非常に高いため、初心者が挑戦するのは絶対に避けておきたい登山路です。そのあまりの危険性から群馬県谷川岳遭難防止条例が制定された他、注意喚起の看板も置かれているほどです。

他にもある〇〇三大急登

日本には世界クラスの標高が高い山というのはありません。かの有名な富士山であっても標高は3,776mで世界的に見ればそれほど高い山ではありません。ただ、だからと言って登山の難易度が簡単なのかといえばそうではありません。

むしろ日本三大急登の他にも、○○三大急登と呼ばれる場所が点在しているので登山者は注意してください。

北アルプス三大急登

まず代表的な急登で知られるのが北アルプス三大急登です。

烏帽子岳・ブナ立尾根

登山口から山頂までの標高差:1,350m

鳥帽子岳のブナ立尾根はすでに紹介しているのですが、ここは日本三大急登だけでなく北アルプス三大急登としても恐れられています。

何度も折り返す登山道は非常に過酷で、尾根も風を遮るものがないため滑落などの危険性が高いです。他にも垂直にも近い急登があるなど気軽な登山には向いていません。

燕岳・合戦尾根

登山口から山頂までの標高差:1,287m

燕岳の合戦尾根は表銀座コースが人気です。しかし、こちらのルートは急登が多めとなっており、初心者が登るにはかなり険しいです。

それでも整備された登山道なので他の登山道に比べると登りやすい山なのですが、油断はできません。積雪期にも登山者がいるほどの人気コースとなっています。

剱岳・早月尾根

登山口から山頂までの標高差:2,238m

剣岳の早月尾根の主なルートとしては別山尾根ルートと早月尾根ルートがあるのですが、後者は前者に比べて急登が続く登山道となっています。北アルプス開拓の歴史の一部にもなっているルートが数多く存在していますが、いずれも一般登山者にとっては非常に危険です。

特に「カニのハサミ」や「獅子頭」という難所は鎖があるとはいえ、足元を注意しないと大事故につながる危険な場所となっています。

奥多摩三大急登

次に急登として恐れられているのが奥多摩三大急登です。

鷹ノ巣山・稲村岩尾根

登山口から山頂までの標高差:1,100m

鷹ノ巣山の稲村岩尾根は約3kmという短いコースにも関わらず、一気に1,100mの標高差を登らなくてはならないという非常に厳しいコースです。その急登は体力を削られるだけではなく、一気に高いところまで登るため高山病にもなりやすいです。

六ツ石山・水根ルート

登山口から山頂までの標高差:845m

六ツ石山の水根ルートは初心者でも登れないことはありませんが、急登が多く険しい登山道です。経験者の引率がないとかなり危険だといわれており、安全に登るためにはアルピニストなどの動向が必要となります。

本仁田山・大休場尾根

登山口から山頂までの標高差:710m

本仁田山の大休場尾根はかなり傾斜が急な直登コースとなっています。こちらは迂回ルートもあるのですが、直登するなら経験が必須です。登頂の難易度も高めだと言えるでしょう。

まとめ

日本には多くの急登が存在しており、人間を拒むかのような自然がそこにはあります。日本三大急登の他にも、○○三大急登と呼ばれる山々は決して気軽に登れるルートではありません。

もしこれから登山に挑戦しようと思っている初心者の方は、絶対に油断しないように経験者の方に同行してもらいましょう。

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