
砂糖などを使って作られるお菓子のひとつ、飴。
この飴は「キャンディ」と呼ばれたり、「ドロップ」と呼ばれたりします。
この名称の違いはどこから来ているのでしょうか。
そこでここでは、キャンディとドロップの違いについて名前の由来などと併せて見ていきましょう。
目次
キャンディとは

まずは、キャンディがどのようなものなのかを見ていきましょう。
キャンディは総称
キャンディとは、砂糖や水飴などを原料とするお菓子の総称です。
砂糖や水飴を主原料として、煮詰めた後に冷し固めるのが一般的な製法です。
その他にも、副原料としてクリームやバター、チョコレートなどを用いることもあります。
海外では、お菓子全般を指すこともあります。
キャンディは2つに大別できる
キャンディは大きく、ハードキャンディとソフトキャンディの2種に分けることができます。
ハードキャンディは、高温で加熱して硬く仕上げるものです。
ソフトキャンディーは、低温で加熱して柔らかく仕上げたものです。
ハードキャンディには、タフィやバタースコッチなどがあります。
ソフトキャンディには、キャラメルやヌガー、マシュマロなどがあります。
その変形として、ガムのように噛んで食べるチューイングキャンディや、棒にくっついたペロペロキャンディなどもあります。
これらの総称となるのがキャンディなのです。
キャンディの語源
キャンディという名前の由来については、いくつかの説があります。
1つは、アラビア語で砂糖を意味する「qand」からきたという説。
もう1つは、ラテン語で砂糖を意味する「can」と、型に固めるものを意味する「di」からきたという説。
そして、同じくラテン語で結晶を意味する言葉から来たという説です。
その他にも、インドの砂糖の結晶が棒の先についたお菓子「kandi」からきたという説があります。
ドロップとは

対して、ドロップは何を指しているのか見ていきましょう。
ドロップはハードキャンディの一種
ドロップとは、砂糖と水飴を煮詰めて形を整え冷却して固めたお菓子のことのです。
ドロップは、ハードキャンディの一種です。
そのため、その他のお菓子をあらわす総称的な意味はありません。
つまり、大カテゴリとしてキャンディという総称があり、その下にハードキャンディやソフトキャンディという中カテゴリがあり、ハードキャンディの下のカテゴリとしてドロップがあるということになります。
ドロップの語源
ドロップの由来は、オランダの同名のお菓子「ドロップ」にあるとされています。
オランダでは、動物やコインなど色々な形をしたリコリス菓子が作られています。
リコリス菓子とは、リコリスという甘草植物を使ったお菓子です。
このリコリス菓子は、「drop」という名で親しまれています。
そこから日本では、粒状のリコリス菓子にも似たハードキャンディが、ドロップの名前で呼びあらわされるようになりました。
お菓子の違い

キャンディやドロップの他にも、お菓子は似たような姿をしているのに名前が違うという、ややこしいものが多くあります。
そこでここでは、違いが分かりにくいお菓子についていくつか見ていきましょう。
クッキーとビスケット
クッキーとビスケットは生まれた国が違います。
クッキーがアメリカ生まれで、ビスケットがイギリス生まれです。
現地では、クッキーはサクッとしたお菓子の総称とされ、ビスケットは小麦粉で作ったお菓子の総称とされています。
日本では、また異なる区別がされています。
日本におけるクッキーは、手作り風の見た目かつ、原材料の糖分と脂肪分の合計が40%以上含まれるお菓子のことです。
対してビスケットは、原材料の糖分と脂肪分の合計が40%未満のお菓子のことを指しています。
フィナンシェとマドレーヌ
フィナンシェとマドレーヌは形や材料、食感が違います。
フィナンシェは、平べったい金塊のような形で、材料は薄力粉や砂糖の他にアーモンドプードルや焦がしバターや卵白です。
食感はサクサクしていて中はしっとりしています。
一方でマドレーヌは、ホタテ貝など二枚貝をもし多様な形で、その材料は薄力粉や砂糖とともにベーキングパウダーや溶かしバターや全卵となります。
食感はふんわりしていて周りもしっとりしています。
パンケーキとホットケーキ
パンケーキとホットケーキは厳密な違いはありません。
どちらも同じもので、パンケーキを翻訳したものがホットケーキとなり、日本にその呼び名が広まったとされています。
強いて違いを挙げるなら、薄くて甘さが控えめなものをパンケーキと呼び、厚くて甘いものをホットケーキと呼ぶ傾向にあります。
ホットケーキは、パンケーキの一種とされる傾向にあります。
海外ではこれらの区別がないどころか、ホットケーキと伝えても通じません。
総じてパンケーキと呼称されます。
まとめ
キャンディとドロップは同じ飴を意味します。
キャンディが総称で、ドロップはその中の一種となっています。
キャンディには、ハードキャンディとソフトキャンディがあるのですが、中でもハードキャンディに含まれるのがドロップです。