「僭越ながら~」と使う、この「僭越」の意味は?同じような場面で使われる言葉も解説!

謙遜する際に使われる表現の「僭越ながら」。
これは、「恐縮ながら」「及ばずながら」といった意味で用いられます。
しかし、「僭」という漢字は日常ではあまり見かけませんので、何をあらわしているのか分かりにくいですよね。
そこでここでは、「僭越」という言葉の意味や成り立ち、類義語について解説します。

「僭越」とは

まずは「僭越」という言葉の意味について見ていきましょう。

「僭越」の意味

僭越とは、自分の地位や立場を越えて出過ぎたことをすることです。
多くの場合では、謙遜をあらわす際に使用される言葉となります。

自分では及ばないと感じる場合に「僭越ながら」などと使います。
例えば、何か特別な賞を受賞した際の挨拶で「潜熱ながら」という表現を用いることも多いです。

「自分には恐れ多い」というニュアンスを含んでいる語になります。

「僭」の意味

僭越の「僭」とは、驕ることやをなぞらえるをあらわす漢字です。
思い上がり、身分不相応に振る舞うことをあらわす言葉として用いられます。

古くは等しく並ぶことや一緒に並ぶことを意味していたとされます。
そこから転じて、家臣の分限を越えて君主のように振る舞うことをあらわすようになったのだとか。

ちなみに「越」は、物の上を一方から他方に移りわたることを指します。
また、順序を踏まないで進んだり飛び越えたりすることも意味します。

つまり、僭越とは度を越して驕り高ぶる様子を表記しているのです。

「僭越ながら」を使ってもいいシーンと使わない方がいい対象

「僭越ながら」は、謙遜の意味で多用されることが多いです。
しかし、むやみやたらに使って良い言葉ではありません。

ここからは「僭越ながら」を使ってもいいシーンと使わない方がいいシーンについてまとめます。

「僭越ながら」が使われるシーン

「僭越ながら」は、挨拶やスピーチなどでよく用いられる言い回しです。
多くの場合「僭越ながら~させていただきます」というような形で使用します。

このように開口一番の切り出し、前置き表現として使用されます。
「差し出がましいですが」「身の程をわきまえないことではありますが」という意味合いが込められています。

文言によっては「光栄である」というニュアンスを含みます。
新人が特別な賞を受賞した場面などで使われます。
また、結婚式や成人式などの代表挨拶で用いられることも多いですね。

これらのシーンでは特に「僭越ながら」を使用しても問題ないでしょう。

挨拶ではなく、指摘する際にも用いられます。
その際「僭越ながら」と頭に付けて話しかける対象は、上司や目上の相手に対してです。
その際も、ズバッというのではなくなるべく穏便に済ますことができるよう柔らかく指摘内容を伝えます。

部下や目下の立場の人には使わない方がいい

「僭越ながら」は原則として、上司や目上の立場の人に対して使うものです。
そのため、部下や目下の人には極力使わない方がいいでしょう。

逆の立場で使うとむしろ相手を委縮させます。

学会などで、教授やその道の専門家から「僭越ながら」や「浅学の実ではありますが」と文頭に付けて質問してくる恐怖を味わった事のある人もいるのではないでしょうか。

順番に関する言葉では無いので注意

「僭越ながら」は順番を表す言葉ではありません。
確かに挨拶の場では、一番最初の人が用いることの多い言葉ではあります。

しかし、二番目以降に挨拶する人が用いても問題はありません。
あくまでも「他にもふさわしい人がいるはずですが」といった謙遜の表現にすぎません。

「僭越ながら」と同じようなシーンで使われる言葉

ここからは、「僭越ながら」と同じようなシーンで使用される言葉のそれぞれの意味合いを見てみましょう。

恐縮ながら

「恐縮ながら」は、かしこまった謝罪や感謝の意を表現する言葉です。
相手に迷惑をかけた場合や相手に良くしてもらった場合に使用します。

「申し訳ないのですが」というニュアンスを持つ言葉です。
ちなみに「恐縮」とは恐れ多いことをあらわす言葉となります。

そのため、自分には恐れ多いという意味合いの謙遜の表現でも使われます。

及ばずながら

「及ばずながら」は、自分のスキルでは不足かもしれないというつつましさをあらわす謙遜表現です。
手助けをする際などに用いられます。

「期待に応えられるかわかりませんが」というような意味合いを含みます。

厚かましくも

「厚かましくも」は、本来自分は慎みたいのですが、という意味合いを込めて用いられる謙遜の言葉です。
お願いをする場面などで用いられます。

厚かましくとも、お願いをする立場なので使用される事もあります。

差し出がましい

「差し出がましい」は、出しゃばった言動などに対して使う表現です。

上司や目上の人物に対して、発言する際に用いられます。
自分の考えを述べたり主張をしたりする場面で枕詞として「差し出がましいですが」のように使用されます。

おこがましい

「おこがましい」とは身の程知らずなことをあらわす言葉です。
自分の地位では不相応な言動をしている事を認識しているという認識を伝える言葉でもあります。

まとめ

「僭越ながら」は、乾杯の挨拶やスピーチの際に用いられる謙遜の言葉です。
この「僭越」とは、地位や立場を越えて出過ぎたことをすることを指します。

分相応ではありませんが、とへりくだって使う言葉という事になります。

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