
「目がない」という言葉には、大きく分けて3つの意味があります。
ひとつは「見る目がない」という意味、もうひとつは「大好き」という事を、最後に「機会がない事」をあらわして用いられます。
物理的に眼球がないという意味も含めれば4つの状況を指しますが、こちらは語句ではないので、今回は置いておきましょう。
ここでは、語句としての「目がない」についてご紹介します。
目次
どっちの意味で使われている?2つある「目がない」の意味

「目がない」には、主に2つの意味があります。
ここではそれぞれが指すものを中心にまとめていきます。
「目がない」の意味①
ひとつに、見る目がないことをあらわす際に用いられます。
これは正しく判断したり見極めたりできないことを指します。
物事を的確に捉えられないことをあらわします。
状況によっては、物事の良し悪しを識別する力がないという意味にもなります。
「人を見る目がない」といった用いられ方があります。
その人に目利きの腕がないことを揶揄した表現として使われます。
「目がない」の意味②
「目がない」は、大好きすぎるという意味でも使われています。
思慮や分別がわきまえられなくなるほど心奪われるの状態を指します。
特に、我を忘れるほど好きであるときに使用する言葉です。
状況によっては1つのことに夢中になって見境がなくなることをあらわしたりします。
「スイーツに目がない」などと使用されることが多いです。
人が何事かに夢中になっていることをあらわす表現となります。
「目がない」の意味①
また、いい機会や可能性がないこともあらわします。
特にチャンスがない場面などで使用される言葉です。
「優勝の目がない」といえば、相手との実力差や点数差がありすぎる状態を、「成功の目がない」という用い方なら成功の可能性が0%だということをあらわしています。
意味①の類義語

ここからは上記①、「見る目がない」という意味の類義語を見ていきましょう。
目が節穴
「目が節穴」とは、見えるはずのものを見落としていることです。
物事に対して見抜く力がないことなどをあらわす表現となります。
特にののしって言う際の表現となります。
いい意味はなく、悪い意味で用いられ、「お前の目は節穴か」といった用い方があります。
ちなみに「節穴」だけであれば、板などの節が抜け落ちた後の穴を指します。
目が曇っている
「目が曇っている」とは、偏見で適切な判断ができないことを指しています。
主観や客観、偏見やプライドなどが邪魔して、正しい判断ができなくなってしまうことを言います。
特に先入観などが強い人に対して用いる言葉です。
「君の目は曇っている」というような表現がされます。
意味②の類義語

ここからは②の意味「大好きすぎる」ことをあらわす類義語を見ていきましょう。
好物
好物とは、好きな飲食物や物事のことです。
食べ物や飲み物を対象とすることが多いです。
「目がない」は、飲食物以外にも使われることが多いですので、意味は同じですが用いられ方は異なります。
心惹かれる
ある対象に魅力を感じて好意を抱くことを「心惹かれる」と表現することがあります。
この言葉は、受け身の形となっているのが特徴となっています。
そのため、自分の意志とは関係なく好きになってしまったというニュアンスが強い言葉と言えます。
嗜好
嗜好とは、常々その人や物を好んで親しむことです。
また、それぞれの人の好みのことをあらわします。
この言葉は、趣味のものと一緒に使用されることが多いです。
まとめ
「目がない」は、日常的に使われますが、全く異なる意味合いが複数ある言葉です。
見る目がない、判断力がないという意味や、我を忘れるほど大好きな物を指したり、可能性がないことをあらわす際にも用いられます。