「浅い川も深く渡れ」とはどんな意味?その由来や類義語、対義語は?

何事も用心すべき、という教えや戒めのことば「浅い川も深く渡れ」。
些細なことであっても慎重にすべき、という意味が込められています。

ここでは、この「浅い川も深く渡れ」について、その意味や成り立ちに類義語、そして対義語についてみていきましょう。

「浅い川も深く渡れ」とは

 

まずは「浅い川も深く渡れ」という言葉について、その意味や成り立ちについて見ていきましょう。

「浅い川も深く渡れ」の意味

「浅い川も深く渡れ」は、何事にも注意深く慎重に行動せよという教えや戒めの意味合いがあります。
用心についての心構えの言葉でもあります。

例えば、慣れている作業でも、常に真摯に対応しないととんでもない失敗をしでかしてしまうかもしれません。
簡単な仕事をお願いされても、気を抜かず取り掛からないと思わぬミスをしてしまうかもしれません。

「浅い川も深く渡れ」は、簡単なものであっても油断すべきではないということをあらわす際に用います。

「浅い川も深く渡れ」の成り立ち

「浅い川も深く渡れ」は、文字通り川から来た言葉と言えます。

実際、川が浅いからといって油断するのは禁物です。

川は浅く見得ている場所が、実際は深いことがあります。
緩やかな流れに見えて、実のところ急流だったなんてこともありえます。
それに、川が浅く流れが緩やかだからと気を抜いていたら、足を滑らせて転んでしまうかもしれません。

そのため、常に深い川だと思って気をしっかり引き秘めて渡ることが大切です。
このように、川を渡る際の注意の言葉が転じて、何事に対しても警戒すべきという意味担ったとされています。

「浅い川も深く渡れ」の類義語

 

ここからは、「浅い川も深く渡れ」の類義語を見ていきましょう。

石橋を叩いて渡る

「石橋を叩いて渡る」とは、用心の上にさらに用心を重ねて物事を行うことを意味しています。

このことわざは、頑丈な石橋を叩いて安全かどうか確かめながら渡るという例えから生まれました。
転じて、用心を重ねることで安心できるという意味えでも使用されます。

転ばぬ先の杖

「転ばぬ先の杖」とは、万が一の際にも安心できるように用心しておくことをあらわしています。
先手を打って、十分に備えておくことの例えとして使用されます。

実際に転ぶかわからない状況であっても、杖を着いていれば転びにくいです。
このように事前に対応しておくことで安心につながる、ということから来た言葉となっています。

「浅い川も深く渡れ」の対義語

 

逆に、「浅い川も深く渡れ」とは反対の意味を指す言葉にはどのような言葉があるかも見ておきましょう。

虎穴に入らずんば虎児を得ず

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」とは、身の危険にあえて冒さなければ、大きな成果を挙げることはできないということの例えです。

虎の子を捕獲しようとしたら、虎が棲む巣穴に入らなければなりません。
結果を出すにはリスクを負うことも必要であるということを言っています。

当たって砕けろ

「当たって砕けろ」とは、成功するか失敗するかわからずとも、とにかく思いきってやってみようという心構えに対して持ちいまsう。

この言葉には、何もしないよりは何かした方が良いというニュアンスを含めて用いられることもあります。

時に、慎重になるあまり何も行動を起こさなければ、それこそ最悪の事態になるかもしれません。
そうなるくらいなら、結果にかかわらずやってみるべきだという意味でも使用されます。

投げやりであったり、自棄になっての行動について使われることもあります。

まとめ

「浅い川も深く渡れ」は、どのようなことにも慎重に対応すべきであるという教えや戒めの意味で用いられる言葉です。

川は、決して油断のできない存在です。
浅く見えたところが深かったり、石や流れに足を取られて転んでしまうなんて言うことも十分ありえます。
ならば、川に入る時は常に深い川に入る気持ちで慎重に行動すべきという教訓から来ているとされます。

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