丸くなる動物の「センザンコウ」と「アルマジロ」って違いは何?共通点はどこ??

世の中には珍獣と呼ばれる奇妙な動物がいっぱいいます。例えばこのセンザンコウとアルマジロもそうです。体の表面に殻とも装甲ともいえる部分があり、体を丸めることで、天敵からの攻撃から防御する。このようなほ乳類はこの二種類以外いません。

ただ、このそっくりと感じるセンザンコウとアルマジロは全く別の生き物なんです!今回はセンザンコウとアルマジロ、一見同種に見えるこの生き物の違いを解説します!!

センザンコウとアルマジロはここが違う


出典:wikipedia.org

生息域が違う!

センザンコウ

センザンコウが生息しているのは、かなり広範囲に及び、中国やマレーシア、インドにフィリピン、台湾といった東南アジアから東アジアにかけてと、アフリカ大陸の中南部です。

アルマジロ

アルマジロも生息域が広範囲に及び、中南米を主に分布しています。また、種類によっては北米のほうまでその生息域を広げています。

Check!

東南アジアと東アジア、そしてアフリカ大陸生息しているセンザンコウと、中南米に広く分布しているアルマジロなので生息域が全く違う生き物なんですね!

装甲の種類が違う!

センザンコウ


出典:wikipedia.org

センザンコウの体を守っている装甲は、綺麗に並んだ鱗です。その鱗による守りは鉄壁で、ライオンの攻撃からもその身を守ります。また、角が鋭くなっているその鱗は、防御だけでなく身を守るために武器としても使われています。

アルマジロ

アルマジロの皮膚が板状に進化した甲羅を、身を守ることにのみ使用しています。固いことは確かなのですが、中南米の生態系のトップの肉食動物ジャガーにはアルマジロの甲羅は破壊されてしまうそうです。

しかし、人間がアルマジロに向けて発砲したところ、甲羅がその銃弾をはじき返したというので、アルマジロの甲羅が柔らかいというよりも、ジャガーの破壊力が強すぎるだけなのかもしれません。

Check!

センザンコウは防御だけでなく攻撃にも使える先のとがった鱗を持ち、アルマジロは身を守ることに特化した甲羅をその身にまとっていたんですね!

歯の有無が違う!

センザンコウ

センザンコウはアリやシロアリを食べると、胃ですりつぶして消化します。その為歯は退化して全くありません

アルマジロ

アルマジロも歯が退化した動物ですが、果物やミミズ、カタツムリや蛇を食べることもある雑食性なので退化はしていますが、無くなっておらず、エナメル質の非常に柔らかい歯があります

Check!

センザンコウはアリを食べているので歯が不要になり、アルマジロはアリだけでなくカタツムリや蛇といった生き物や植物を食べる雑食性なので歯が退化しきっておらず柔らかい歯が残っているんですね!

ペットにできるかできないかの違い!

センザンコウ

センザンコウは鱗の生えた珍しい姿から、古来より中国で薬として用いられてきたため絶滅危惧種に指定されるほど数を減らしています。そのため飼育し、ペットにするというのはできません。

アルマジロ

アルマジロは地面に穴を掘ることから地元では害獣とみなされることもありますが、穏やかな気性と飼育許可を得る必要が特にない点からペットとしても愛されています。

Check!

絶滅危惧種に指定されているセンザンコウはペットとして飼育できませんが、アルマジロはペットとしてお迎えできるんですね!

身を丸くでき、、、

センザンコウ


出典:wikipedia.org

世界に八種類いるセンザンコウは、八種類とも身を丸くして防御態勢をとることができます。

アルマジロ

アルマジロは現在二十種類が確認されています。そのうちミツオビアルマジロ属の二種類以外は丸くなることができません。丸くなれない種は、甲羅の内側に足をしまい込んで攻撃を耐えしのぎます。

Check!

実はアルマジロの大多数は丸くなることができないんですね!センザンコウは全種類丸くなる事ができるようです!!

センザンコウとアルマジロの共通点

アリを食べる

アルマジロの好物はアリで、アリクイの仲間でもあります。センザンコウもアリを好んで食べることや、その生態から一時はアリクイの仲間と考えられていましたが、現在では研究が進み、ハイエナやクマ、オオカミと祖先を共通すると考えられています。嗜好はそっくりですが、成り立ちから全く違う生き物だったんですね!

舌が長い

センザンコウもアルマジロも、アリを好んで食べるため、巣の中に侵入しやすいように、一匹でも多く舐めとるために舌が細長く進化しました。特にセンザンコウの舌は伸ばすと体長以上の長さがあるそうです!

まとめ

それぞれ違う動物から進化してきたセンザンコウとアルマジロですが、装甲を身に纏うことでその身を守り、似た食性になった結果、舌までそっくりになったというのは面白いですね!しかもお互いの生息域は全く被っていませんので、本当に進化の先の偶然なのでしょうが!!

不思議な動物、センザンコウとアルマジロをそれぞれ紹介した記事もありますので、併せてご覧ください。

鱗が特徴的なセンザンコウってどんな生き物なの?その姿が見られる動物園はどこ?

丸くなることでおなじみのアルマジロはペットにもできる!!英語や漢字での表現と由来も紹介!!

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出典:wikipedia.org(センザンコウ) / wikipedia.org(Pangolin) / wikipedia.org(Pangolin)

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