「面白い」があるなら、「面黒い」という言葉もあるの?あるとしたらどんな意味?

興味が持てるものや笑えるものを「面白い」と表現します。
では、「面黒い」という言葉はあるのか・・・という言葉はあるのかと言えば、実はあるそうです。
正確には、かつて使用されていた表現で現在では廃れてしまった言葉というのが正しいところなのですが。

では、この「面黒い」という言葉はどのような意味で用いられていたのか、その成り立ちなどと併せて見ていきましょう。

「面黒い」はある!

 

「面白い」という言葉があるなら、逆の表現などで「面黒い」という言葉があるのか・・・というと、半分正解です。
正しくは、江戸時代に生まれた言葉ですが、現在ではすっかり使われなくなった表現となります。

江戸の洒落文化が生んだ「面黒い」

何か興味の持てるものや笑えるものを表現する「面白い」。
この「面白い」の対となる表現として「面黒い」という表現が生まれました。

「面黒い」という言葉が生まれたのは、江戸時代。
江戸っ子と言われる人たちや江戸の街に住んでいた通人や職人が使っていたとされています。
これは「面白い」の「白」をもじって「黒」と表現した、江戸の街で特に発達した洒落文化によって生まれた言葉とされています。

しかし、「面黒い」という表現は一時的に用いられれいただけで定着することはありませんでした。
浸透することなく、廃れてしまった言葉とされています。

相反する2つの意味で使われた「面黒い」

 

「面黒い」は、相反する2つの意味を持つ言葉だったとされています。
ここからは、その2つの意味について詳しく見ていきましょう。

面白いの類義語としての「面黒い」

「面黒い」は、「面白い」と同じ意味で使われていたこともありました。
これらの表現は、「面白い」を洒落た言い回しとされていたのだとか。

「面白い」の別の言い回しとして当時広まったのだとか。

面白いの対義語としての「面黒い」

俳句や川柳の世界で、「面黒い」は「面白くない・つまらない」という意味で用いられてきました。
歌人たちの間で「面黒い」は「面白い」の正反対を指す言葉として用いられていたということになります。

「白」の反対は「黒」なので、意味も逆だと考えたわけです。

なぜ「面白い」というの?

 

そもそも「面黒い」の原形となった「面白い」という言葉はどのようにして生まれた言葉なのでしょうか。

原型は「面白し」

「面白い」の原形は「面白し」という言葉にあるとされています。

「面」は目の前を指し、「白し」は明るくはっきりしていることをあらわす言葉です。
つまり、目の前に広がる景色の美しさをあらわす言葉だったのです。

そこから「楽しい」や「心地よい」といったポジティブな意味でも使われるようになりました。
それが更に転じたことで、現在の用い方になったという説があります。

まとめ

「面黒い」という表現は、実際に存在していたようです。
現代ではほとんど使用されませんが、江戸時代には町の人から歌人まで使用していた表現だったのだとか

江戸時代の言葉遊びの文化から生まれた言葉ということですね。

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