毎年7月14日は、「ひまわりの日」です。
とはいえ、ここで言うひまわりとは夏に咲く花のヒマワリのことではありません。
人工衛星のひまわりにまつわる記念日となっています。
そこでここでは「ひまわりの日」がどのような記念日なのか、その成り立ちなどを見ていきましょう。
目次
7月14日は「ひまわりの日」
まずは「ひまわりの日」という記念日について見ていきましょう。
ひまわりはひまわりでも・・・
7月14日は、毎年「ひまわりの日」です。
しかし、この「ひまわりの日」は、植物ではなく人工衛星のことです。
日本初の静止気象衛星「ひまわり1号」が1977年7月14日に打ち上げられたことをから来た記念日となっています。
アメリカのケネディ宇宙センターで打ち上げられた「ひまわり1号」は、宇宙空間に無事到達すると、その後10年以上にわたり地球の観測のために使用されてきました。
「ひまわり」はこんな人工衛星
「ひまわり」は、地球の気象観測を宇宙空間から行う人工衛星、その中でも静止気象衛星に分類されます。
1977年に打ち上げられた1号を含む5号までは、静止気象衛星を意味する「GMS」と呼ばれていました。
その後、6号~7号は運輸多目的衛星を意味する「MTSAT」と呼ばれていましたが、8号から正式に「HIMAWARI」と名付けられました。
人工衛星「ひまわり」にまつわる豆知識
ここからは人工衛星「ひまわり」にまつわる豆知識をご紹介します。
「ひまわり」という愛称は花の「ヒマワリ」から
「ひまわり1号」を始めとする人工衛星「ひまわり」の名前は、花のヒマワリから来ています。
人工衛星「ひまわり」は、常に地球を向いて軌道を描きます。
植物のひまわりも、太陽の動きに合わせて花の向きを変えるとされています。
それらの特性から「ひまわり1号」という名前が付けられたとされています。
2022年現在、ひまわりは9代目まで
初代である「ひまわり1号」は1989年6月に運用が停止されています。
それ以降も何代にもわたって「ひまわり」が打ち上げられてきました。
2022年からは、2016年に打ち上げられた「ひまわり9号」の運用が始まることが計画されています。
他にもある花の名前を冠した人工衛星
日本には、他にも多くの花の名を冠する人工衛星あります。
実際にある花の名前が付けられた人工衛星について見ていきましょう。
花の名前が付く人工衛星はたくさん!
日本の人工衛星の名前は花に関するものが多くあります。
・もも:海洋観測衛星
・さくら:通信衛星
・あやめ:通信衛星
・きく:技術開発・試験衛星
・うめ:電離層観測衛星
・ゆり:放送衛星
・ふよう:地球観測衛星
いずれの花も、日本では古くから知られている花の名前というのも特徴的ですね。
なぜ人工衛星に花の名前が多い?
なぜ人工衛星には花の名前が多いのか。
これは、宇宙開発事業団(NASDA)初代理事長だった島秀雄氏が「人工衛星の愛称は花の名前を付ける」との方針を示したことで生まれた風習です。
そのため、日本の人工衛星、特にNASDAの人工衛星には花の名前が多く採用されています。
1992年まで人工衛星には花の名前が付けられていましたが、それ以降は「あかり」や「きらり」といった花意外にまつわる名前の人工衛星が増えてきています。
まとめ
7月14日は、毎年「ひまわりの日」です。
1977年7月14日に、日本初の静止気象衛星「ひまわり1号」打ち上げられたことから生まれた記念日です。
この日は、日本の気象観測の歴史が変わった日とも言えます。