主導や率先を意味するビジネス用語の「イニシアチブ」。
この言葉自体には、構想や戦略という意味もあります。
ここでは、この「イニシアチブ」がどのようにして用いられる言葉なのかを解説します。
目次
「イニシアチブ」とは
まずは「イニシアチブ」の意味について見ていきましょう。
「イニシアチブ」の意味①主導・率先
「イニシアチブ」には、主導することや率先して行うという意味があります。
ことビジネスでは、主導権そのものを指して用いられます。
「イニシアチブ」の意味②構想・戦略
ビジネスにおける事態改善や課題解決のための構想や指針となる戦略という意味もあります。
「イニシアチブ」は握るもの?とるもの?
「イニシアチブ」の表現としては「イニシアチブを握る」「イニシアチブをとる」などがあります。
しかし、どちらが正しいのでしょうか?
「イニシアチブを握る」が与える印象
「イニシアチブ」を「イニシアチブを握る」と表現した場合、特定の相手から主導権を握ったことを意味します。
つまり、相手よりも有利・優勢な状況を指す表現となります。
スポーツ情報などでは、勝ち越している際にも「イニシアチブを握っている」と表現されることがあります。
「イニシアチブをとる」のイメージ
「イニシアチブをとる」という用い方は、リードすることや先導している状況に対して使用されます。
進んで何かを行うということで、主導権を握っているような強権的なイメージは抱かれにくいです。
リーダーシップとの違い
「イニシアチブ」と似た言葉に「リーダーシップ」があります。
では、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
「リーダーシップ」とは
「リーダーシップ」は、指導力や統率力を意味する言葉です。
目標を達成するために集団を取りまとめる力のことです。
トップに立っている人は、リーダーシップを持ち合わせているかもしれませんが、言葉の意味としては集団を導くとなります。
「イニシアチブ」と「リーダーシップ」の違い
「リーダーシップ」は、集団を率いる能力のことです。
対して「イニシアチブ」は主導権を握ることだけを指す言葉です。
そのため、「イニシアチブ」は主導権こそ有して有利な立場にはあっても、目的をなすために周囲を引っ張っていくといった事をするとは限りません。
もしかしたら、口だけ出してデンっと腰を据えているだけかもしれません。
まとめ
「イニシアチブ」は、主導権を有していることをあらわす言葉です。
主導することに対しても用いられる言葉です。
「イニシアチブを握る」という表現だと有利な立場にあることを、「イニシアチブをとる」だと先導しているといったイメージとなります。
「リーダーシップ」は集団を率いる能力を指しますが、「イニシアチブ」は周囲の人を引っ張っているとは限りません。
立場上主導権を有しているだけで、自ら動くつもりは無いだなんてこともありえます。