
飲み会の二次会から家族でのレジャーまで、ブームは去っても今でも人気のボウリング。親しみ深いスポーツですが、意外とその発祥は知らないものですよね。
ボウリングの発祥は、実は宗教的な儀式だった!?知られざるボウリングの誕生の歴史に迫ります!
目次
ボウリングとは?
まずはボウリングに関する基本的な知識をおさらいしておきましょう。
ボウリングの基本ルール
ボウリングは、整列させた10本のピンに向かってボウリング用のボールを投げて倒す競技。
第1フレームから第10フレームの10回のフレームを1ゲームと数え、1~9フレームは1フレームにつき最大2回投球することができます。10フレームのみ最大3回投球できます。1回のフレームの第1投で10本すべてのピンを倒したら「ストライク」、2投で10本を倒すことが出来れば「スペア」となります。
「ストライク」の場合、倒したピンの数10点+そのあとの2投で倒したピンの分を得点として加算できます。その為、3回連続ストライクだと最大30点を獲得できます。
「スペア」の場合、倒したピンの数10点+そのあとの1投で倒したピンの分を得点として加算できます。その為、スペア後にストライクだった場合は最大で20点を獲得できます。
ちなみにボウルは球を意味する言葉じゃない!
ボウリングの“ボウル”という言葉、実は転がす球を指す言葉じゃないんです!
ボウルの語源は、英語で「球」を意味する「ball」ではなく、ラテン語で「泡」や「こぶ」などを意味する「bowl」という言葉。ちなみに英語ではボウリングで使うボウルのことは「bowling ball」と言うんですよ!
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紀元前5,000年頃からあった?
ボウリングが誕生したのは、紀元前5000年頃だとされています。
古代エジプトの墓からピンとボール
古代エジプトの墓からボウリングに用いられたと思しき木製のピンとボールが発掘されたこともあり、そのころにはすでにボウリングに似た競技が存在していたと考えられているんです。
Ula Maika(ウラ・マイカ)が起源という説も
また、一説にはポリネシア人が古代に行っていた、岩のピンを石で倒すゲーム「Ula Maika(ウラ・マイカ)」が起源だともいわれています。
元々は宗教的儀式だった
今やスポーツとして親しみ深いボウリングですが、実はもともとは宗教的儀式だったのだとか!?
占い的要素の儀式
古代エジプトの頃のボウリングは、倒すピンを災いや魔物などに見立てて、たくさん倒すことができたら災いから逃れられる、といった占いのような宗教的儀式だったそうです。
ルールも地域によりバラバラ
中世の頃までボウリングと同じようなルールのゲームがさまざまな形で行われていたそうですが、倒すピンの数やピンの並べ方などは、地域によってまったくバラバラでした。
マルティン・ルターとの関連
ルールなどバラバラだったボウリングのルールを世界的に統一したのは、実は歴史の授業で習ったあのマルティン・ルターだったそうです。
歴史で習ったマルティン・ルターとは
マルティン・ルターは、中世ドイツで活躍した宗教革命家。当時権力を持っていたローマ・カトリック教会からプロテスタントを分離させた宗教革命の立役者です。
ルターがボウリングの基本ルールを統一
宗教革命を牽引したルターですが、実はボウリングのルールを統一したのもルター。倒すピンを9本に統一し、並べ方もひし形に揃えるようになりました。
ルターが決めたこのルールが、現代のボウリングのルールの原型になっているのだそうです。
9ピンから10ピンに
ルターさんが決めたボウリングのルールですが、その後9本ピンでのボウリングは禁止されてしまいます。
アメリカでナインピンが禁止に
ボウリングが伝わった頃、アメリカは西部開拓時代でした。禁酒法下ではお酒を巡る賭け事が流行し、その際にナインピン・ボウリングが用いられることが多かったため、ボウリング自体が禁止されてしまったんです。
9がダメなら10ならいいだろ?という発想!?
ボウリングが禁止されてしまったことに反発した人々が、「9本ピンがダメなら10本ならいいだろ!?」とピンを1本増やして10本ピンでのボウリングを始めました。これが現在のボウリングのスタイルに繋がっていったとされています。
日本での発祥の地は長崎
日本でボウリングが行われるようになったのは、長崎が最初でした。
オランダ人が出島にボウリング場を
幕末の時代、オランダ人が長崎の出島にある居留地にボウリング場を開設したのが日本でのボウリングの発祥。
このボウリング場が開設された日が現代の暦で6月22日だったため、日本ボウリング協会は毎年6月22日を「ボウリングの日」に制定しています。
坂本龍馬が日本人初プレーヤー?
長崎にあった日本初のボウリング場。なんと日本人で初めてここでボウリングをしたのは、あの幕末の志士・坂本龍馬だといわれているんです!
龍馬は長崎の貿易商グラバーと交流があったため、彼に誘われてボウリングをしていたかもしれない!といわれていますが、明確にそう言い切れる証拠は今のところないのだそうです。
でも、あの新しいもの好きで交友関係の広かった龍馬だったら、ボウリングぐらいしていても不思議じゃない感じはしますね!
【まとめ】ボウリングは宗教的儀式だった!
親しみ深いスポーツのひとつであるボウリング。まさか宗教的儀式だったなんて、驚きですね!
ルールを統一したのが、歴史の授業で習うあのルターだったというのも初耳です。まだまだ知られざる歴史が隠れていそうなボウリング。詳しく調べてみたら、意外と興味深いかも!
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