「ビール」と「発泡酒」は何が違うの?「第三のビール」もあるけど、これも別物?

「ビール」と「発泡酒」、共に黄金色をしていますし泡の感じといい、見た目だけでは違いははっきりいって分かりませんよね。
しかし、ビールと発泡酒は見た目こそ似ているものの、そこに含まれている麦芽の量や割合が異なります。
また、副原料などが違うこともあるそうです。
そこでここでは、「ビール」と「発泡酒」の違いについてご紹介します。

また、併せて「第三のビール」についても見ていきましょう。

アルコールとしての「ビール」と「発泡酒」

まずはアルコールとしてのビールと発泡酒について。原料や副原料などの点から違いを見ていきましょう。

原料は同じ

ビールと発泡酒、その原料は同じです。
どちらもモルト(麦芽)とホップという植物、そして水が主な原料となっています。
ホップとはアサ科の多年草植物のことで、味わいや香りに影響を与える要素となります。

麦芽の使用量は違う

ビールと発泡酒の違いは麦芽の比率にあります。
原料こそ同じであるものの、麦芽比率によって変わるということです。

ビールは、麦芽の使用比率が50%以上、発泡酒が麦芽の使用比率が50%未満となります。
麦芽の比率が過半数ならビール、比率が半数以下なら発泡酒です。

副原料の種類と割合も違う

ビールと発泡酒は、副原料の種類と割合によっても異なります。

ビールの副原料とできるものは酒税法によって定められており、。米・麦・コーン・スターチ・糖類などが副原料となりえます。
そして、これらビールの副原料の重量は麦芽比率の5%以内とされています。

その一方、発泡酒の副原料とできるものに制限はありません。
ハーブやスパイス、野菜、果物などを使用することも可能です。
また、副原料の重量も限定されていません。

そのため、ビールよりも発泡酒の方が自由に作ることができます。

「ビール」と「発泡酒」の定義のまとめ

ここまで説明してきた、「ビール」と「発泡酒」の定義をまとめてみましょう。

「ビール」の定義

・原料:モルト(麦芽)・ホップ・水
・麦芽比率:50%以上
・副原料とできるもの:米・麦・コーン・スターチ・糖類など
・副原料の重量の合計:麦芽比率の5%以内

「発泡酒」の定義

・原料は、モルト(麦芽)・ホップ・水
・麦芽比率50%未満
・ビールに使用できない副原料を使用したもの
・麦芽比率の5%以上の副原料を使用した麦芽比率50%以上のもの

外国のビールは日本だと発泡酒になることも!

外国のビールは、その国々のルールに則って作られています。
そのため、外国のビールが日本では発泡酒扱いとなる製品が出てくることもあります。

例えば、麦芽比率50%以上あるけれども、フレーバーなどが加えられているため日本では発泡酒扱いされる外国のビールという存在は十分にあり得ます。

「第三のビール」とは

近年では、「第三のビール」と呼ばれる製品も増えています。
作られ方は大きく2つに分けられますので、第三のビールの作られ方について見ていきましょう。

麦芽を含まない製品

第三のビールは、ビールや発泡酒に欠かせない麦芽を用いない製品があります。
ホップと麦芽以外の穀物、エンドウ豆や大豆にトウモロコシを用い、これらを発酵することで出来上がるものが第三のビールとなります。
ラベルには、「その他の醸造酒」と表記されます。

第三のビールの作られ方

ふたつ目は、麦芽比率50%未満の発泡酒に麦のスピリッツや焼酎をブレンドしたものです。
ラベルには「リキュール」と表記されます。

まとめ

ビールと発泡酒は、麦芽比率が異なります。
ビールは麦芽比率が50%以上、発泡酒は50%未満となります。
しかし、中には副原料などの理由から、麦芽比率が50%以上でも発泡酒とされる事もあります。

また、「第三のビール」と呼ばれる製品もありますが、こちらは麦芽の代わりに他の穀物を利用したものと、発泡酒と麦のスピリッツや焼酎を混ぜ合わせたものの2種類があります。

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